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『ウィッチャー3』のカードゲーム“グウェント”が単独ゲーム化、日本展開が本格始動するCD PROJEKT REDにインタビュー【プレゼントあり】

ファミ通.com 5/17(水) 8:02配信

●あの“グウェント”が本格対戦型カードゲームになった
 CD PROJEKT REDが開発するプレイステーション4、Xbox One、PC用ダウンロードソフト『グウェント ウィッチャーカードゲーム』が、日本国内でも配信されることが決定した。基本プレイ無料(アイテム課金制)。

 本作は、2015年に発売されたオープンワールドのアクションRPG『ウィッチャー3 ワイルドハント』(以下、『ウィッチャー3』)に登場したカードゲーム“グウェント”を単独ゲーム化したもの。NPCと戦うシングルプレイ専用だった“グウェント”がマルチプレイ対応になり、全世界のプレイヤーとより深みを増した駆け引きが楽しめるようになった。

 本記事では、『グウェント ウィッチャーカードゲーム』の見どころを紹介しつつ、CD PROJEKT REDのマーチン・イウィンスキ氏、ヤコブ・コワルスキ氏、本間覚氏へのインタビューをお届け。本作の開発秘話や本格始動する日本での展開などについて話をうかがった。

 なお、本記事は開発中のバージョンに基づいて作成している。ゲームリリース後に、カードの詳細やゲームルールなどが変わる可能性があることをご理解いただきたい。

※PC版は著作権管理(DRM)フリーのオンラインゲーミングプラットフォーム“GOG.com”で配信。

●運よりもプレイヤースキルが勝敗を大きく左右する
 『ウィッチャー3』の世界で“グウェント”は、シンプルなルールでありながら中毒性の高いカードゲームとして大流行。商人や宿屋の主人など、あらゆる人(NPC)が“グウェント”に熱中している。その熱はゲームの世界だけに留まらず、現実世界でも“グウェント”にハマる人が続出。“グウェント”に夢中になりすぎて、『ウィッチャー3』本編がまったく進まなかったというプレイヤーもいたようだ。

 『グウェント ウィッチャーカードゲーム』は、そんな『ウィッチャー3』プレイヤーに愛された“グウェント”の核となる部分を残しつつ、カードや特殊能力の増加、ビジュアルやエフェクトの強化など、対人戦向けにさまざまな要素を追加、調整。対戦相手を巧妙に欺き、心理的な駆け引きで優位に立つことが必要とされる、頭脳派対戦カードゲームに生まれ変わったのだ。

◆ひと筋縄ではいかない特徴的なルール

 『グウェント ウィッチャーカードゲーム』のルールは簡単。相手プレイヤーと交互にカードを1枚ずつ自陣に出し合い、カードに書かれた数字(戦力)の合計点を競い、2ラウンド先取で勝利となる。一見すると「数字の大きいカードを出し続ければ勝てるのでは?」と感じるかもしれないが、カードには自陣に出したカードの数字を増やしたり、相手が出したカードを消滅させるなど、特殊な効果を発揮するものが多数存在し、それらの使いかたが戦況を大きく左右する。

 また、1度出したカードは原則つぎのラウンドで使用できない、3ラウンドを13枚のカード(1ラウンド目に10枚配られ、ラウンド2の開始時に2枚、ラウンド3の開始時に1枚カードを引ける)で戦わなくてはならないという制限も、駆け引きの奥深さを生み出している。

◆自分ならではの最強のデッキを組み上げよう!

 試合での戦いかたはもちろん、デッキ構築も奥が深い作りになっている。カードは、偉大なる“ニルフガード”、誇り高き“スケリッジ”、荒々しい“モンスター”、狡猾な“北方諸国”、謎めいた“スコイア=テル”という5つのデッキタイプ(勢力)に分かれており、デッキタイプによって使用可能なカードが異なる。プレイヤーは、自分のプレイスタイルに合ったカードを持つデッキタイプをひとつ選び、その中から25枚以上のカードでデッキを編成。デッキからランダムで選ばれた13枚のカードで試合を行うという仕組みだ。

 最初はスターターデッキで各デッキタイプの特徴を把握するのがオススメ。スターターデッキでの戦いかたに限界を感じたら、カードパック(5枚ひと組。少なくとも1枚はレア以上が確定)を購入してみるのも手。本作リリース後には拡張パックの配信も予定されているので、戦略の幅がさらに広がるハズ。

◆ボリューム満点のシングルキャンペーンモード

 「1対1でのマルチプレイは不安……」という人も心配ご無用! 本作は、『ウィッチャー』の世界におけるさまざまな出来事を、カードデッキとともに追体験できるシングルキャンペーンモード(※)が実装予定で、おなじみのキャラクターはもちろん、新たなキャラクターも登場するとのこと。また、ストーリーの途中で選択を迫られる場面もあり、『ウィッチャー3』本編と同様に、プレイヤーの選んだ行動が今後の展開につながっていくという。

 さらに、『ウィッチャー3』に引き続き、日本語音声フルローカライズに対応。代表的なキャラクターとキャストは下の通りだ。

・ゲラルト:山路和弘さん
・シリ:沢城みゆきさん
・イェネファー:田中敦子さん
・トリス:逢沢ゆりかさん
・ダンディリオン:新垣樽助さん
・エレディン:秋元羊介さん
・イオルヴェス:細谷佳正さん

※シングルキャンペーンモードは、『グウェント ウィッチャーカードゲーム』リリース後に実装予定。

●マーチン・イウィンスキ氏、ヤコブ・コワルスキ氏、本間覚氏を直撃
――先日、『ウィッチャー』シリーズの累計販売本数が2500万本に到達したことが発表されました。とくに最新作となる『ウィッチャー3』は販売本数1000万本突破や、850以上のアワードを獲得するなど、大成功を収められたと思いますが、その要因をどう見ていますか?

マーチン・イウィンスキ氏(以下、マーチン) よく『ウィッチャー3』の成功だけが取り沙汰されるのですが、その背景には初代『ウィッチャー』からの長きにわたる苦労話があるということをお伝えしたいです。0からスタートした『ウィッチャー』プロジェクトは、1作目の開発に5年の歳月を費やし、その後『ウィッチャー3』のリリースに至るまで10年以上の月日が流れています。長い時間をかけた努力の結晶と言いますか、スタッフたちが開発のために汗水流して働いてきた結果が、いまの成功につながったのだと思います。

――成功の裏には10年以上に及ぶ苦労があったのですね。

マーチン また、ユーザーからのたくさんの支援も、CD PROJEKT REDの成長に大きく貢献してくれました。初代『ウィッチャー』のリリース時は、予算が少なくプロモーションにあまりお金をかけられないという状況でしたが、ユーザーたちのコミュニティーやメディアが作品の魅力を多くの人に伝えてくれました。CD PROJEKT REDはユーザーたちに支えられていますし、ユーザーたちが築いたと言っても過言ではありません。

――なるほど。それでは、CD PROJEKT REDが拠点を置く、ポーランドのゲーム市場について教えてください。

マーチン 僕らが ポーランドでのディストリビューターとして“CD Projekt”を設立した1994年は、ビデオゲームがビジネス的にも大衆にも受け入れられていませんでした。そんな時代背景の中、ポーランドからTechland、11 Bit Studioといったクリエイティブなものを生み出す会社が出てきて注目を浴びるようになり、とてもうれしいです。

――ポーランドにはゲーム開発資金提供プログラムがあるそうですが。

マーチン 欧州連合(EU)がゲーム開発資金提供プログラムを実施しています。20年前に“20年後の世界では政府がゲーム開発資金を提供してくれる”と聞いても、笑い飛ばしてしまうような話でしたが、CD PROJEKT REDを始めとした会社の実績などが評価され、EUが資金提供を行うまでに変わりました。ゲーム産業が認められるようになったことをうれしく思います。

――日本のゲーム市場についてはどのように見ていますか?

マーチン 恐らく全世界のゲーム市場がモバイルゲーム中心になっていて、その最先端が日本だと考えています。また、日本人は昔からRPGが好きだと感じていて、それが『ウィッチャー3』の成功にもつながったのだと思います。我々はRPGしか作らないデベロッパーなので、活路を見出していきたいですね。『グウェント ウィッチャーカードゲーム』には、RPG要素を取り入れたシングルキャンペーンモードも実装されますし、『Cyberpunk 2077』もどっしりと腰を据えて楽しめるRPGですのでご期待ください。

――どちらも楽しみにしています! CD PROJEKT REDは日本だけではなく、中国にも進出を始められたそうですが、今後はアジアに力を入れていくということでしょうか?

マーチン アジアだけではなく、いろいろな国を対象にリサーチしたところ、とくに日本と中国は『ウィッチャー3』の実績を含めて確実な数のファンがいて、彼らに自分たちの存在をより広げていく市場としてふさわしいと判断しました。中国法人設立については、現地のユーザーとコミュニケーションを取って、彼らの意見を汲み取るというのが大きな目的です。我々は現地のユーザーとの距離感を近付けるために事務所を構えるという考えかたなので、将来的には日本でもそのような考えかたで展開してきたいと考えています。

――最初、本間さんがCD PROJEKT REDに入社されたとお聞きして驚きましたが、日本展開での窓口的な役割を担うということなのですね。どのような経緯で入社されたのでしょうか?

本間 覚氏(以下、本間) いわゆる海外ゲームのローカライズを何年も手掛けてきたのですが、スパイク・チュンソフトにはたいへんお世話になり、またさまざまなことを学ばせてもらいました。そうして9年近い月日が経ち、何か新しいことをしたいと漠然と考えていたのですが、そんな中、CD PROJEKTに声をかけていただいた次第です。いろいろな海外の会社と仕事してきた中で、日本の市場にいちばん真剣に取り組んでくれたのは、間違いなくCD PROJEKT REDでした。日本に力を入れてくれる会社があるだけでもとてもありがたいですし、私も全力でサポートしたいと思っていたので、日本展開の話を聞いたときに「いっしょにやっていきましょう」と意気投合しました。いまはまだ“日本法人”ではなく、日本では私個人で彼らの展開をサポートしている段階ですが、今後はさまざまな可能性を検討していきたいと思っています。

――日本展開において、ほかの地域と異なる戦略は考えているのでしょうか?

マーチン 『グウェント ウィッチャーカードゲーム』に関してお話させていただくと、今回はコンテンツを含むすべてをグローバルで展開していきます。その国で生まれたコンテンツとして受け入れてもらうことを重要視していますので、日本で生まれたほかのカードゲームと同じように、『グウェント ウィッチャーカードゲーム』を遊んでいただきたいです。

――ここからは『グウェント ウィッチャーカードゲーム』についてお聞きします。まずは、『ウィッチャー3』に“グウェント”が収録された理由を教えてください。

ヤコブ・コワルスキ氏(以下、ヤコブ) 大前提としてあったのが、現実世界で言うところの野球やサッカーなど、居酒屋やパブに行ったときにあまり詳しく知らないけど「このチームは今日勝っている」というレベルで、皆が盛り上がれる共通の話題を『ウィッチャー3』の世界に作りたかったんです。

――『ウィッチャー2』にも“サイコロポーカー”というミニゲームがありましたね。

ヤコブ  “サイコロポーカー”はミニゲームという位置付けのため、『ウィッチャー2』の世界の人たちは“サイコロポーカー”についてあまり語りませんでした。しかし“グウェント”は、NPCがどこに住んでいようが、人種がなんだろうが、共通して話せるものとして『ウィッチャー3』の世界に導入しました。

――その“グウェント”を単独でゲーム化することになった経緯をお聞かせください。

ヤコブ 『ウィッチャー3』で“グウェント”を遊んだプレイヤーたちからの評判がよく、「マルチプレイバージョンを出してほしい」という意見を、かなり早い段階からたくさんいただいたのがきっかけですね。また、『ウィッチャー3』というフルプライスのゲームで、何百時間も遊べるコンテンツがあるにも関わらず、一部のプレイヤーはそれを無視してひたすらカードを集めて“グウェント”を遊んでいることを知り、“グウェント”を『ウィッチャー3』に入れたことは正しかったし、もっとポテンシャルがあるのではと感じました。

――『ウィッチャー3』をプレイしたときに、シンプルなルールながらカードの種類も豊富で、完成度の高いカードゲームだと感じました。

ヤコブ 『ウィッチャー3』のリリース後、ゲーム内のアセットを使ったファンメイドのサイトが30以上立ち上がったことがあります。しかし、『グウェント ウィッチャーカードゲーム』の発表後にいちばん最初にコンタクトを取ったのは、そういったファンサイトの運営者たちでした。いまは彼らにコミュニティーに参加してもらい、いっしょにゲームを作っています。

――ファンサイトの運営者たちといっしょに作るというのは、開発中のものを見せて意見を求めたりしたということでしょうか?

ヤコブ クローズドベータ版(※)のリリースとともに招待コードを送り、意見を求めました。ベータ期間中はどなたでもフィードバックいただけますが、ファンサイトの運営者たちにはこちらから積極的にコンタクトを取りました。
※クローズドベータ版の配信は海外のみ。

マーチン ランキングの上位100人とディスカッションしていると同時に、下位100人にも意見を聞いています。カードゲームが上手な人たちだけの意見を聞いていたら、内容が偏ってしまいますしね。私の妻はゲームをまったくプレイしませんが、それでも新しいゲームはプレイしてもらい、率直な意見をもらうようにしています(笑)。

ヤコブ たとえば、最近ベータ版に実装したのが、カードを置く場所によって効果が変わるというものなのですが、隣接するユニットに影響を与えるカードを使用する場合、どこにでも置けばいいわけではなく、効果的な場所を考えて置く必要があります。“グウェント”を進化させる要素を入れてユーザーの反応を見ながら、何を残していくかを判断しています。

――ベータ版で新しい要素を入れつつ、ユーザーの反応を見ながら実装する内容を精査していくということですね。開発するうえでいちばん苦労したところ、こだわったところを教えてください。

ヤコブ いちばんこだわったところは、もともとシングルプレイ専用だった“グウェント”をマルチプレイに変えたところですね。10枚だった手札が13枚(※)に増え、ややランダム性は増していますが、3ラウンド制やプレイヤーに配られるカードの数が限られているなど、オリジナル版“グウェント”のコアを維持した状態でマルチプレイに対応させるのが非常に難しかったです。
※1ラウンド目に10枚配られ、ラウンド2の開始時に2枚、ラウンド3の開始時に1枚カードを引くことができる。

――プレイヤーに配られるカードの枚数のほかに、オリジナル版から大きく変更された部分はありますか?

ヤコブ カードにゴールド、シルバー、ブロンズの概念を取り入れました。オリジナル版“グウェント”では、ゲラルトやトリスのような著名なキャラクターが、すべて“英雄カード”と呼ばれる強力なカードでしたが、それをそのまま本作に取り入れると英雄カードばかり入れたデッキが強くなり、ゲームバランスが崩壊してしまいます。そこで、デッキを作る際にゴールドカードは4枚まで、シルバーカードは6枚までと制限を設けて、いろいろな戦略を考えられるようにしました。

――いわゆるコスト的な考えかたが色になっているのですね。ちなみに、ストーリーキャンペーンモードでは、『ウィッチャー』の世界におけるさまざまな出来事を追体験できるそうですが、主人公は『ウィッチャー』の世界に登場したキャラクターなのでしょうか? それとも、まったく新しいキャラクターなのでしょうか?

ヤコブ ストーリーキャンペーンモードのシナリオは、『ウィッチャー3』のシナリオを書いていたスタッフが担当しているのですが、彼らはイチから物を書くということに重きを置いているので、新しいキャラクターが主人公になります。NPCとして『ウィッチャー』シリーズのキャラクターが登場することはあるかもしれませんが、基本的には新しい体験を提供したいと考えています。

――海外ではすでに『グウェント ウィッチャーカードゲーム』のe-sports大会が開催されていますが、日本でも大会を行いたいと考えていますか?

ヤコブ e-sportsなどの大会は、ユーザーからやりたいと声を挙げていただいたものに対して支援するもので、我々からコミュニティーに強いるものではないと考えています。日本だけではなく、あらゆる地域に言えることですが、ユーザーからやりたいという声が挙がってくれば検討しますし、私個人としてはそういったチャンスがあれば広げていきたいと思っています。

――それでは、『グウェント ウィッチャーカードゲーム』のリリースを楽しみに待っているファンへメッセージをお願いします。

本間 日本では昔から対戦型カードゲームが盛んで、とくにデジタルカードゲームは群雄割拠の時代です。そんな中、『グウェント』はそれらに一石を投じるような、ユニークなゲームルールとクオリティーを有していると思っています。まずは『ウィッチャー』が好きな方や、海外のカードゲームを好んでプレイされるような方に触っていただき、徐々に間口を広げていきたいと思っていますので、ぜひプレイしてみてください!



●『グウェント ウィッチャーカードゲーム』のグッズをプレゼント
 『グウェント ウィッチャーカードゲーム』の配信を記念して、本作のTシャツ(Mサイズ)、ピンバッジ、トートバッグのセットを抽選で3名にプレゼント! 賞品を希望する方は、以下の【応募フォームはこちら】をクリックし、応募フォームに必要事項を入力してください。応募受付期間は2017年5月26日(金)23時59分までです。

【注意事項】
※かならず注意事項を確認いただき、同意のうえで応募してください

●応募締切
2017年5月26日(金)23時59分まで

●当選者発表
賞品の発送(2017年6月下旬予定)をもって代えさせていただきます。

グウェント ウィッチャーカードゲーム
メーカー:CD PROJEKT RED
対応機種:プレイステーション4 / Xbox One / Windows
発売日:近日配信予定
価格:基本プレイ無料(アイテム課金制)
ジャンル:カードゲーム



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最終更新:5/17(水) 8:02

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