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失敗に学ぶプロカメラマンとの付き合いかた。経験を引き出す発注心得

5/17(水) 7:06配信

Web担当者Forum

心得其の503

 

プロのクオリティは高い

Web制作の実務において、プロカメラマンへの発注は常に選択肢に入れておくべきでしょう。デジカメやスマホの性能が高まり、素人でもそれなりの品質の撮影ができるようにはなりましたが、プロのクオリティは別次元にあります。

彼らは写真に嘘をつかせる術を数多く持っています。ただし、プロに発注しても「失敗」することがあります。今回は、失敗例を踏まえた上で「プロに写真を発注する心得」について。

西日本の某焼肉屋が、ホームページに使う素材写真を地元のカメラマンに発注しました。「店内」「内装」「料理」「調理風景」など、撮影はほぼ1日がかりの大仕事です。

 

肉のプロフェッショナルの責任

実際の撮影現場では、皿の傾きを一度ずつ変えるといった細かな調整が繰り返されます。長時間の撮影に角の立っていたサーロインステーキ用の肉が溶け、肉汁が流れ出すことなど、よくあることです。

それだけ手間暇かけながらも写真はイマイチ。ピントも合い、バランスもとれていて、外光を活かした料理の写真は「キレイ」だったのですが「美味そう」ではなく、工夫のない店内写真には面白みがありません。

極めつけは、かたまり肉からステーキ肉を切り出したカット。肉には「筋」があり、その筋が構図の中心になっていました。撮影し直す予算もスケジュールもなく、足りない素材は店長のインスタグラムの写真から転用しました。

責任は発注者である焼肉屋にあります。一般的なカメラマンは、素材を美しく撮影する技術は持っていても、肉の目利きはできません。切った断面に筋を見つけたなら、そこを外して撮影させるのか、あるいは別の素材を用意するか、どう見せたいのかという判断は肉のプロである発注者側の責任だからです。

 

はじめての撮影依頼

私がはじめてプロカメラマンに発注したのは、会社員時代、奇しくも焼肉屋の案件でした。首都圏近郊の旧街道沿いにある、地主の息子が経営する黒毛和牛にこだわった焼肉屋です。
 
“>>>
金に糸目はつけないから、立派なメニューとパンフレット、チラシを作ってほしい
<<<”

という依頼がきます。見積もりに計上した「撮影費」も了解し、広告専門のカメラマンを招きました。

ひとくちにカメラマンといっても、それぞれに「得意」と「専門」があり、報道やスポーツ、結婚式や修学旅行などに特化したカメラマンがいるものです。Webなら広告を得意とするカメラマンに依頼すべきでしょう(もちろん、案件によります)。
「広告」のなかでも得意分野は分かれます。大雑把に分けても静物(商品撮影)、人物、風景があり、食品に「しずる感」を与える名人もいれば、モデルの笑顔を引き出す名人もいます。
理想を言えば、それぞれに最適なカメラマンをチョイスすべきだということです。実績のあるカメラマンであれば、得意分野が示されています。ただし、「良い写真」はカメラマンの得手不得手だけでは決まりません。

 

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最終更新:5/17(水) 7:06
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