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<東北地銀>3月期決算 低金利で本業苦戦

河北新報 5/17(水) 11:08配信

 東北の地方銀行、第二地銀11行2グループの2017年3月期決算は、貸出金利息収入や有価証券利息配当金が軒並み減少し、本業の苦戦が色濃く表れた。手数料収入など「第三の収入源」とされる役務取引等収益も金融商品の販売不振で伸び悩み、利益確保が難しい状況だ。

【表】東北地銀第二地銀の3月期決算

 主な収入である貸出金利息収入、有価証券利息配当金、役務取引等収益の実績と貸出金、預金の残高は表の通り。貸出金利息収入は前期に続き全行全グループで減少し、減少幅は北日本銀(盛岡市)を除き拡大した。

 じもとホールディングス(仙台市)傘下の仙台銀は前期まで唯一プラスだったが、今期は0.3%のマイナスに転じた。鈴木隆頭取は「低金利で減収はやむを得ない。中小企業への貸し出しを伸ばして微減にとどめられた」と振り返った。

 有価証券利息配当金は国債がマイナス金利の影響を受け、外債はトランプ米大統領の誕生や英国の欧州連合(EU)離脱で運用環境が常に変動している。秋田銀の湊屋隆夫頭取は「国債は利益が出ず、外債は安定した収益を上げづらくなっている」と指摘した。

 役務取引等収益は金融商品販売や企業の経営支援などで得る手数料が中心。景気回復の実感が広がらないことから投信信託販売が低調で、保険も新商品の開発が少なく収入に結びつかない。福島銀の森川英治社長は「保険や投信の顧客の大半は高齢層。若い層に拡大させたい」と述べた。

 手数料収入が収益の2割に上る大東銀(郡山市)の鈴木孝雄社長は「低金利政策下では効果的な収益。ブラジルへの送金など顧客ニーズにあったサービスを強化する」と強調。岩手銀の田口幸雄頭取は「事業承継支援による手数料確保に力を入れたい」と説明した。

 貸出金残高は合算で前期比2.9%増の21兆7582億円、預金残高は0.4%増の34兆5833億円だった。

最終更新:5/17(水) 14:01

河北新報