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対カンボジア投資10億ドル減 16年 インフラや農業分野低迷

SankeiBiz 5/18(木) 8:15配信

 カンボジアは、国内外からの投資が2016年に急減した。同国開発協議会(CDC)の年次報告書によると、16年の投資額は36億ドル(約4055億円)で前年から10億ドルの減少だった。インフラと農業分野への投資低迷が要因としている。一方で、製造業や旅行分野への投資は堅調に伸びた。現地紙プノンペン・ポストなどが報じた。

 16年のインフラ分野への投資額は5億4400万ドルで、前年の31億2000万ドルから大きく後退した。農業分野は前年比1%減だった。16年の投資件数は合計171件で前年と比べて22%減少となった。同国では農産品の輸出が低迷しており、農業分野の成長に懸念が生じていることが投資にも響いたもようだ。

 同国では投資誘致に向けた法整備の遅れなどが投資意欲を損ねているとみられている。同国政府の政策立案機関である国家経済開発評議会(SNEC)の上級アドバイザーは、16年の投資減でカンボジアの投資先としての魅力が薄れつつあることが浮き彫りになったと警鐘を鳴らす。

 そのうえで、政府は投資減について原因を検証するとともに、投資回復に向けた取り組みに注力する必要があると指摘した。

 16年に投資が増加した分野もある。製造業が集積する経済特区への投資額は前年から147%増の2億8300万ドルだった。政府が投資優遇策などを講じて積極的に外資誘致を図っていることが奏功した。また、旅行分野への投資額も前年比で12.5倍に増加している。

 カンボジア商工会議所の幹部は、投資家が工業や製造業といった分野に意欲を示すものの、農業などには二の足を踏んでいる状況を憂慮する。インフラや農業といった同国の発展に不可欠とされる分野への投資低迷がこのまま続けば、経済成長の押し下げにもつながりかねないと懸念を示した。(シンガポール支局)

最終更新:5/18(木) 8:15

SankeiBiz