ここから本文です

インドネシア、中国の製造工場移転受け皿 関連分野の投資拡大

SankeiBiz 5/18(木) 8:15配信

 インドネシアは、中国から移転してくる製造工場が増加する見通しだ。米不動産サービス大手ジョーンズ ラング ラサール(JLL)は、インドネシアでは移転にともなう生産施設の建設など、関連分野での投資機会の拡大が2021年ごろまで続くと予想する。現地紙ジャカルタ・グローブなどが報じた。

 この動きはすでに始まっている。インドネシア工業省幹部は製靴業を例に挙げ、今年は8社が中国と韓国から製造工場を移転してくる予定だと明かした。8社の投資総額は7兆6000億ルピア(約646億円)となる見込みで、16年の製靴業と皮革加工業への合計投資額1兆9000億ルピアを大きく上回る。

 JLLによると、中国国内では一般的な製造業で工員の時給が3.9ドル(約430円)に達しており、東南アジアでは工員の時給が1~1.4ドルのインドネシアとベトナムが移転先として有力とみなされている。

 現在は、低コストや政治的な安定度、若年労働者の技術水準などでベトナムが優位に立っているもようだ。だが、インドネシアは20年までに中間層が8000万人に達するとの予測があることなどから、製品の消費市場としての魅力が強みになる。

 インドネシアの製造業は21年まで年6~7%の成長が続く見通しだ。通貨が安定してきたことに加え、政府の経済改革が続いているため、16年の5%から加速する。これにともない、今年4月中旬まで前年同期比11.6%の勢いで拡大中の工業用不動産市場も一層の活況が予想されるという。

 JLLの東南アジア地域担当責任者は「インドネシアはじめ東南アジア各国の当面のサプライチェーン(供給網)における地位向上は、中国のコスト増が要因」と述べた。その後の成長は教育やインフラ、ビジネス環境などの充実度にかかっており、長期的な製造業の振興を視野に改革を継続していくことが重要との考えを示した。(シンガポール支局)

最終更新:5/18(木) 8:15

SankeiBiz