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地元住民、割れる賛否 滋賀・野洲市民病院計画

京都新聞 5/17(水) 17:30配信

 滋賀県野洲市がJR野洲駅南口に計画している市民病院の関連予算案が17日の市議会臨時会で再び提案、採決される。11日の市民病院整備事業特別委員会では山仲善彰市長と反対派議員との間で「駅前自治会も早く病院を望んでいる」「反対の声が多い」と主張が真っ二つに分かれた。駅前の住民に改めて病院計画について聞いて回った。
 委員会では地元の賛否を巡り、市木一郎議員が「駅前自治会会長は本当に賛成しているのか。自治会長は『そういう発言をする立場にない』と言っている」と指摘。山仲市長は「(駅前自治会の役員が)あいさつに来たとき、『病院を早く進めてほしい』という答えを聞いた」「反対ではないという最低情報を出した」と答えた。
 計画に賛成する奥貞信さん(77)は「高齢であることを考えたら、はってでも行けるところがよい。年を取ると乗り物に乗って病院に行くのが厳しくなる」と利便性を重視した。
 仲田英代さん(73)も「(反対派が主張する)南口を商業施設でにぎわせるのは難しいと思う。銭湯があったときも周辺にお金は落ちなかった」とし、「北口に飲食店、南口に病院と、違う特色を発展させればよいのでは」と提案した。
 一方、市川栄子さん(75)は「建設費用が今よりももっと増えるのでは。人口5万人の市にのしかかる大きな負担を背負いきれない」と財政的な不安を挙げて計画に反対する。
 北村順子さん(62)は数年前に近くの川が氾濫したことに触れ、「あのときは銀行や商店など駅前一帯が水浸しになった。そうした立地に病院を建ててよいのか。解決しなければいけないことがあるのではないか」と指摘した。
 「もっと具体的なことを言ってもらえないと賛成も反対もできない」と戸惑うのは自営業男性(52)。「反対派は反対のための反対で、賛成派は病院がなくなるのは困るから必要という意見で、もう少し理由を説明しないと、みんなもどうすればいいのか分からないのでは」
 吉田常雄自治会長(69)は「住民の意見はさまざまで、自治会としては中立な立場」とした上で「議案が通って、また反対になって、不安定な状況が続いている。『議会を開くのにも税金がかかっている。無駄遣いしてほしくない』という声も聞く」と、早期決着へ議論を深めるよう、市と市議会双方に注文した。

最終更新:5/17(水) 17:30

京都新聞