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郷土唱歌を今風アレンジ 静岡の有志ら音源化、CD発売へ

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS 5/17(水) 17:50配信

 静岡県内で戦前に歌われた郷土唱歌の“復元”を目指し、静岡市などの音楽家有志が音源化を進めている。CDの今夏発売に向けて、「今風のアレンジで、現代の人にも聴いてもらえる音楽として残したい」と力が入る。

 収録するのは、1936年発行の県教育会編さん楽譜集「静岡県郷土唱歌」の全28曲。古書店で上下巻セットを見つけた音楽プロデューサー坪井義幸さん(61)=静岡市清水区=が活用を考え、音楽仲間に演奏と録音を呼び掛けた。

 参加者は坪井さんと交流がある奏者約10人。音楽監督を務めるシンガー・ソングライター丸山研二郎さん(34)=静岡市駿河区=が、前奏や独自の和音を作り足す形で譜面を起こした。

 一般公募の歌詞に専門家が曲を付けた当時の書き下ろし。丸山さんは「作り手の気持ちを出さず、スケッチのように歌う点が非常に文学的」と感心しきり。

 県内ゆかりの地などを題材に、小学校の教材として使われていた唱歌。「無難な合唱曲ではなく、聴き応えのある鑑賞用に」と、ギターやパーカッション、キーボードなど当時は使われなかった楽器も組み合わせた。

 「富士川下り」は勇ましい和太鼓で激流を表現。「牧野原茶園」は、足踏みオルガンでのどかな雰囲気を膨らませた。「小夜の中山」は、バイオリンを加えて郷愁的な世界をつくり上げた。

 CDは2枚組で8月ごろ発売の予定。坪井さんは「観光や地域振興とは違うご当地ソングは、純粋に地域を知ろうという心の表れ。多くの人に聴いてもらい、いずれはライブも企画したい」と話す。



 <メモ>静岡県郷土唱歌 昭和初期、教員養成や課題の調査研究を担った社団法人県教育会が尋常小学校、高等小学校向けに発行。戦前の唱歌集は全国的にも珍しく、県立図書館などに保管されている。名所・史跡や偉人を題材に、上巻は「富士登山」「三方ケ原」、下巻は「浜名湖」「今川義元」などの楽譜を収める。CDの問い合わせは坪井さん<電090(2262)5328>へ。

静岡新聞社

最終更新:5/17(水) 17:50

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS