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<スポーツクライミング>日本勢脅かす18歳…今季W杯2勝

毎日新聞 5/17(水) 13:40配信

 ◇ヤンヤ・ガルンブレト(スロベニア)

 2020年東京五輪の追加競技、スポーツクライミングで金メダル獲得を狙う日本女子の強力なライバルが現れた。今月、東京都八王子市で開催されたボルダリングのワールドカップ(W杯)第4戦で今季2勝目を挙げたヤンヤ・ガルンブレト(スロベニア)だ。リードを得意とし、今季からボルダリングにも本格参戦する18歳。高い身体能力で、野口啓代(あきよ)=茨城県連盟=や野中生萌(みほう)=東京都連盟=ら日本のトップと互角以上の争いを繰り広げている。【田原和宏】

 五輪では登る高さを競うリード、登る課題の数を争うボルダリング、登る速さで勝負するスピードの3種目の複合で行われ、野口のように複数種目ができる日本勢は有利とされてきた。だが、ガルンブレトも同じ強みを持つ。日本代表の安井博志ヘッドコーチは「体が強く、技術も加わってきた。日本の一番のライバルになる選手」と警戒する。八王子大会でも、バランス感覚が必要とされる難しい課題も軽々とこなし、運動能力の違いを誇示。ボルダリングで年間総合優勝4回を誇る野口に「目標にしたい選手」とまで言わしめた。

 スロベニア北部の小さな町で生まれ育った。7歳で競技を始め、一つ一つの動きが異なるクライミングに魅了された。「体を制御する感覚が楽しい。何より自分が強くなった気がする」と笑う。17歳以下のユース年代から国際大会で活躍。15年から2年続けてユースの世界選手権で2種目を制覇し、昨年はリードでW杯4勝を挙げて年間総合優勝にも輝いた。

 ヘッドコーチのゴラズド・ヘレン氏によれば、スロベニアはクライミングが盛んな国で、外国人が訪れる有名な岩場も多い。W杯が開催されるリードは女子選手が伝統的に強く、01年には世界選手権女王も誕生している。ジムの数こそ少ないが、最近はボルダリングにも力を入れており、彼女はその成果の表れだ。

 ガルンブレトは「ボルダリングでも力を出せてうれしい。数カ月前から東京五輪を考えるようになった」と話し、スピードにも取り組み始めたことを明かした。お家芸を目指す日本にとって、さらに目が離せない存在となりそうだ。

最終更新:5/17(水) 13:40

毎日新聞