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経営者視点で“稼げる”農家に 「いばらき農業アカデミー」19日開講

産経新聞 5/17(水) 7:55配信

 県は19日、ビジネス感覚を身につけた農業経営者を育成する「いばらき農業アカデミー」を開講する。産出額で全国2位の茨城の農業をさらに引き上げる狙いがあり、同アカデミー事務局は「新たな農家像をつくっていく手助けになればいい」と“稼げる”経営者が続々と誕生することを期待している。(鴨川一也)

 ◆教育・研究機関と連携

 アカデミーは経営について学ぶ5講座と、生産・加工技術を学ぶ15講座の全20講座からなる。経営者対象の講座に加えて、女性農業者向けの「農業女子のための農業機械講座」や、就農希望者に自身の適正を判断してもらう「農業体験講座半年コース」なども用意している。

 これまで担当部署が個別に行っていた農業の研修や検討会などを同アカデミーの講座に一本化することで、横断的な学習環境を整え、生産者に広く周知したい考えだ。

 アカデミーは、▽農業・食品産業技術総合研究機構(つくば市)▽筑波大(同)▽茨城大(水戸市)▽鯉淵学園農業栄養専門学校(同)▽日本農業実践学園(同)-など幅広い研究・教育機関と講師派遣、実地研修で連携。「これほど学習環境に恵まれている県もなかなかない」(県関係者)という陣容で、最新技術や知識を受講者に提供する。

 事務局を務める県農業総合センター(笠間市安居)の担当者は「人手不足や農地の大規模化が進まないなど行き詰まっている現場もある。課題解決に貢献できるアカデミーにしたい」と意気込む。今後も生産者の要望などを考慮しながら講座の増設を検討していく。

 ◆最新技術を実演

 アカデミー開講に先立つ11日には、「品目別栽培技術高度化講座」のコメに関する授業が小美玉市手堤の水田で行われ、「高密度播種(はしゅ)育苗栽培」が紹介された。この栽培法は、育苗箱に従来の約2倍の密度で苗を育てることで、1枚の育苗箱で多くの面積に田植えでき、労働時間やコストを減少させる方法。生産者や関係者84人が専用の田植え機を使用した田植えの実演を見学した。その後は県農業総合センターに場所を移し、この栽培法に関する座学や農機の展示が行われた。

 水田約60ヘクタールで水稲を栽培している筑西市の杉山善昭さん(32)は「具体的に想像ができた。来年度から導入していきたい」と話し、熱心に説明を聞いていた。水戸市のコメ農家、高橋基(もとい)さん(66)も「最新技術や知識を学ぶ機会があるのはいいことだ。今後も興味がある授業があれば受講したい」と語った。

 開催場所や時期などは講座により異なる。詳細は「いばらき農業アカデミー」のホームページで紹介している。

最終更新:5/17(水) 7:55

産経新聞