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<名人戦>佐藤名人勝ちタイに 第4局

毎日新聞 5/17(水) 19:55配信

 岐阜市の十八楼で16日から行われた第75期名人戦七番勝負(毎日新聞社、朝日新聞社主催、大和証券グループ協賛)の第4局は17日午後7時51分、佐藤天彦名人(29)が挑戦者の稲葉陽八段(28)に142手で勝ち、2勝2敗のタイに追いついた。残り時間は稲葉42分、佐藤2分。第5局は26、27日、岡山県倉敷市の料理旅館鶴形で行われる。

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 中盤で優勢を確立した佐藤が、手堅い指し回しで稲葉に勝負どころを与えず勝ち切った。タイに追いつき名人初防衛は第5局以降の戦いにかかる。

 今期初の角換わり戦となった第4局は、1日目に佐藤が右玉から仕掛ける工夫を見せ、封じ手の3六歩(54手目)から馬を作りに出た。

 解説の豊島将之八段は「5五歩(60手目)から8四桂(66手目)が、嫌な流れになりそうだったところを立て直した名人の巧みなまとめ方」とたたえた。角を取られる代わりに銀と桂を取って駒得をする指し方で、稲葉の対応が難しくなった。

 その後、佐藤は着々と稲葉陣を攻略。稲葉も端攻めから逆襲を図ったが、佐藤は着実に指し手を進めてリード。最後は玉頭戦を制して勝ちを決めた。

 名人戦七番勝負で後手番の勝利が4局続いたのは、第67期の羽生善治名人(当時)対郷田真隆九段以来。その期は第5局以降先手番が3連勝して羽生が4-3で制したが、今期はどんな展開を見せるのか。【山村英樹】

 佐藤名人の話 右玉から4四歩(48手目)と突く構想は想定していたが、その後の進行はあまり考えていなかった。昼食休憩直前の8四桂(66手目)の感触が悪く、わからなかったが7五銀(108手目)と飛取りに打ってよくなったと感じた。

 稲葉八段の話 ある程度前例のある進行だったが、4四歩はあまり考えていなかった。もう少し攻めが続くかと思ったが、続かず駒損が響いてきた。4七飛(83手目)は粘っている感じだが、3二角と攻め合っても自信がなかった。

最終更新:5/18(木) 2:47

毎日新聞