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独仏首脳会談 EU改革の行程表策定で合意 マクロン氏「歴史的再生必要」

産経新聞 5/17(水) 7:55配信

 【ベルリン=宮下日出男】ドイツのメルケル首相とフランスのマクロン大統領は15日、ベルリンで行われた首脳会談で、欧州連合(EU)改革の行程表を策定することで合意した。独側はEU改革に慎重だったが、国内の経済改革断行を誓う仏側に歩み寄った形。両首脳はEUの牽引(けんいん)役として、新たな信頼関係の構築に向けて踏み出した。

 会談後に記者会見した両首脳によると、行程表には中期的な対策を盛り込む方向。防衛・外交、経済などについて、2国間協力の強化も含め、仏国民議会(下院)選後の7月に閣僚間で協議する。マクロン氏はEUには「歴史的な再生が必要」と訴え、メルケル氏は「EUに新たな推進力を与える」と述べた。

 EU改革はマクロン氏が大統領選で訴え、共通予算の創設などユーロ圏の統合深化がその中心だ。ドイツではフランスをはじめ各国の財政規律が保証されないままでは、過度の財政負担を引き受けさせられるとの警戒が強まっている。

 マクロン氏はこのため、自身の第一の課題が仏経済再生のための「改革実行」であり、まずは「具体的な成果」を出し、両国の「信頼」につなげると強調。その上で「EUには中期的な現実主義も必要だ」と、EU改革への理解を求めた。

 メルケル氏は「欧州がうまくいかないとドイツはうまくいかない。欧州がうまくいくには強いフランスが必要だ」とし、「全力で支える」と応じた。

 ただ、両首脳は具体策での相違も垣間見せた。マクロン氏が財政出動を含む投資政策が必要と主張したのに対し、メルケル氏は各国でばらつきのある税制などの協調を重視する考えを強調。ユーロ圏深化に必要なEU条約改正の用意も示したが、「まずは何をするか協議する」と付け加えた。

 一方、仏大統領府は16日、同日予定された新内閣の閣僚名簿公表を17日に延期した。閣僚候補の身辺調査などを理由としている。

最終更新:5/17(水) 7:55

産経新聞