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台湾・国民党、20日主席選 野党転落後初 党勢回復に見えぬ光明

産経新聞 5/17(水) 7:55配信

 ■対中路線の対立再燃

 【台北=田中靖人】台湾の中国国民党の凋落(ちょうらく)が止まらない。昨年の野党転落後、初めての任期満了に伴う主席(党首)選が20日に行われるものの、中国との距離感をめぐる路線対立が再燃しているためだ。政党支持率が20%前後の低水準で推移する中、党員の高齢化と若年層からの支持取り付けに頭を悩ませる。政権側からは財政的な締め付けも続き、党勢回復の見通しは立ちそうにない。

 主席選には、昨年1月の総統選後の補選で当選し再選をめざす洪秀柱氏(69)と呉敦義前副総統(69)、●龍斌前台北市長(64)ら6人が出馬。今月上旬発表の世論調査によると、戦前から台湾に住む本省人でベテラン政治家の呉氏が支持率46%で先行し、戦後、中国大陸から来た外省人系の洪氏(24・3%)、●氏(18・8%)が追う展開だ。

 教員出身の洪氏が理念先行で中国との統一色の強い発言を繰り返すのに対し、呉氏は「主流の民意」を意識して馬英九前総統の「統一せず、独立せず、武力行使せず」の方針を踏襲。洪氏が討論会で「民意が台湾独立に向かえば、独立も選択肢に入るのか」と呉氏を攻めれば、呉氏はネット番組で「統一されたければ、(一人で)上海や(福建省)福州に行けばいい」と当てこするなど、対立が再び先鋭化している。

 ただ、どの候補も若年層の支持の薄さには危機感を募らせる。蔡英文政権が党関連団体の財産の没収審査を進めていることも悩みの種だ。次期主席は2018年末の統一地方選と20年年初の総統選を取り仕切る。

 主席選の投開票は20日に行われ、過半数を獲得する候補がいない場合、上位2人が6月4日の決選投票に臨む。

●=赤におおざと

最終更新:5/17(水) 7:55

産経新聞