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<トランプ大統領>「ロシア疑惑」 議会から「真相解明を」

毎日新聞 5/17(水) 20:29配信

 【ワシントン高本耕太】トランプ米大統領とロシアを巡る疑惑が相次ぐ中、真相解明を求める議会の圧力が強まっている。野党・民主党は大統領弾劾も視野に勢いづき、来年秋に中間選挙を控え、与党・共和党も世論を無視した大統領擁護一辺倒の姿勢は取りにくい状況だ。ただ大統領の弾劾・罷免は極めてハードルが高く、先行きは不透明だ。

 下院監視・政府改革委員会のチェイフェッツ委員長(共和党)は16日午後、連邦捜査局(FBI)に書簡を送付。トランプ氏がコミー前FBI長官に、フリン前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に関する捜査中止を要請したとニューヨーク・タイムズ紙(電子版)が報じたその数時間後のことで、書簡は「大統領とコミー氏のやりとりに関するすべての記録の提出」を求めた。

 共和党が厳しい姿勢に転じつつあるのは、党全体の政権担当能力が疑問視されることを嫌ってのことだ。現在は上下両院で多数派だが、医療保険制度改革(オバマケア)改廃や税制改革など公約政策は進んでいない。停滞が続けば、中間選挙にも影響が出かねない。

 民主党の真相追究の姿勢は厳しさを増す。ブルメンタール上院議員はニューヨーク・タイムズ紙の取材に、捜査終結要請の疑惑について「目の前で『司法妨害』が行われている。今ほど独立した特別検察官の存在が求められている時はない」と述べた。

 FBIなど政府機関から独立し、ロシア疑惑を調べる枠組みとしては、司法長官に任命される特別検察官▽専門家による独立調査委員会▽議員による特別委員会--などが想定される。民主党は、こうした調査の中でトランプ氏の行為に違法性が認定されれば、弾劾への道が開けるとして、攻勢を強めている。

 ただ、弾劾要件は国家反逆行為や贈賄などの重罪で、トランプ氏の一連の行為が相当するかは不明だ。また、弾劾案が審議される下院(共和238、民主193、欠席4)で可決されるには共和党から25人以上の造反が必要で、さらに罷免には上院(共和52、民主・無所属48)で3分の2以上の賛成が必要となる。世論をにらみながら、ホワイトハウスと議会との間でせめぎ合いが続くことになりそうだ。

最終更新:5/17(水) 20:40

毎日新聞