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日米貿易相が越で“対決” ライトハイザー氏もAPEC会合出席

産経新聞 5/17(水) 7:55配信

 対日強硬派で知られる米通商代表部(USTR)代表のロバート・ライトハイザー氏(69)が15日、正式に就任し、20、21日にベトナムで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)貿易相会合に出席することになった。世耕弘成経済産業相と現地で会談する見通しで、貿易赤字の削減に向け日本に市場開放を求めてくる可能性がある。

 「トランプ大統領が米国の通商政策の危険な軌跡を反転させ、農家や労働者を豊かにし、米国を安全にすると確信している」。ライトハイザー氏は宣誓式でこう述べ、米国第一主義の通商政策に意欲を示した。

 ライトハイザー氏はレーガン政権時代の1980年代にUSTR次席代表を務め、日本に対米鉄鋼輸出の自主規制を認めさせたタフネゴシエーター(したたかな交渉人)。特に農業分野の通商交渉では、日本を「第一の標的」と名指ししており、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)を上回る譲歩を求める構えだ。

 一方、世耕氏は16日の記者会見で、「(ライトハイザー氏と)会う機会があれば、日米のウィンウィン(相互利益)の経済関係について一層深める話がしたい」と述べ、ベトナムでの会談に期待感を示した。

 日米主導でアジア太平洋地域の貿易ルール作りを進める経済対話の枠組みに沿って、協調ムードを演出したい思惑がにじみ出る。

 ただ、米側の関心事はあくまで貿易問題だ。4月の経済対話初会合は人事の遅れで態勢が整わず、協議の大枠を決めるにとどめたが、ライトハイザー氏の就任でいよいよ本腰を入れる。

 政府内では「ハノイでの会談は信頼関係の醸成が目的。あまり突っ込んだ話にはならないのではないか」(通商筋)との見方があるものの、貿易摩擦の再燃に不安感がくすぶっている。(田辺裕晶、ワシントン 小雲規生)

最終更新:5/17(水) 8:24

産経新聞