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<大相撲>「こらえて勝つのもいい」冷静だった高安 

毎日新聞 5/17(水) 21:17配信

 ひやりとする場面でも高安は冷静だった。大相撲夏場所4日目の17日、今場所初めて押し込まれたものの「俵をかむように残せて足に力が伝わった」と高安。土俵際で御嶽海を豪快にひっくり返した。

 立ち合いは3日目までと同様のかち上げが決まらず、腕を下からあてがわれて懐に入られて押し込まれた。半身になって残して相手の体が伸びたのを逃さず、右で腕を抱え、左で首を巻いて投げた。大関への昇進争いでは一足先を越され「意識せざるをえない」と意気込んでいた相撲巧者を退けて「こらえて一番、一番勝つのもいい」と気持ち良さそうに振り返った。

 前日は田子ノ浦部屋の兄弟子、稀勢の里が土俵際の粘り腰を見せた。この日の朝稽古(けいこ)で高安は「土俵際が一番おもしろい。残して勝つとお客さんも喜ぶし、ああいう相撲ができればね」と感心していた。亡くなった先代師匠(元横綱・隆の里)には、攻めだけでなく土俵際で残すための稽古もつけられてきただけに成長の跡をうかがわせた。

 理想はあくまで前に出続ける相撲だ。高安は「毎日一方的に勝てれば良いが、苦しい相撲もある」と逆転の一番にも、普段と変わらず淡々と語った。充実した土俵に大関取りの重圧は感じさせなかった。【倉沢仁志】

最終更新:5/17(水) 21:38

毎日新聞