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住民投票「否決」から2年 大阪都構想、公明党巻き込み議論再燃

産経新聞 5/17(水) 15:13配信

 大阪市を廃止して東京23区のような特別区に再編する「大阪都構想」が僅差で反対多数となった住民投票から、17日で2年がたつ。大阪維新の会が都構想の修正版の実現に向けて動く一方、自民党や共産党は反対を唱えている。特別区の制度設計などを行う法定協議会の再設置には協力する姿勢の公明党を巻き込み、大阪の将来像をめぐる議論が再び熱くなりそうだ。

 「2年前の大きな結論が今、ないがしろにされようとしています。再びの都構想の議論、住民投票はおかしいと皆さんも声を上げてください!」

 自民の市議らは17日、大阪市北区の市役所前で声を張り上げた。2年前に否決された議論が再燃することに反発。しかし法定協の再設置に向けた修正規約案の調整は維新と公明の間で決着し、府市の5月議会で可決、6月中にも再設置される見通しだ。

 都構想に反対の立場を取る公明が、維新が唱える法定協の再設置に協力する理由の一つは、維新が次期衆院選で公明現職のいる選挙区に候補者を擁立するリスクの回避とみられている。

 一方の維新も、両議会の議席が過半数に満たないことから、再設置の実現には公明の協力が欠かせず、大幅に譲歩している。新たな審議事項として、公明が都構想の対案に位置づける市を残したまま行政区の権限を強化する「総合区」制度を追加したのが代表例だ。

 維新代表でもある松井一郎知事は16日、「次は理解いただけると思って再挑戦している。賛成多数になるような制度案を法定協で作っていきたい」と語った。

 ただ、制度案をめぐる議論の先行きは不透明だ。特別区の名称や区域、税源配分などを詳細に決めて協定書にまとめる流れで、可決するには委員20人のうち過半数の賛成が必要になる。しかし、議決に加わらない会長ポストを除くと維新は過半数に届かず、公明が協定書の議決に際して協力する保証もない。

 公明市議団が定期的に開く総合区の勉強会は、法定協を特別区と総合区を比較する場として位置づける。「法定協で総合区の優位性を主張し、特別区の欠陥を論破する」と意気込む市議もおり、住民投票の実施に至る前に都構想を廃案にするチャンスもうかがう。

 これに対し維新は、住民投票の実施に必要な府市両議会での議決でも協力を得るため、大型選挙などを通じて党勢拡大を図り、公明の態度変化を促す構えだ。

最終更新:5/17(水) 16:23

産経新聞