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<加計学園計画>口閉ざす文科省幹部 首相は関与否定

毎日新聞 5/17(水) 23:31配信

 「総理のご意向」はあったのか--。学校法人加計学園(岡山市)が愛媛県今治市で獣医学部を新設する計画に絡み、文部科学省で共有されたとみられる文書の存在が17日、明らかになった。獣医学部の新設は、国内では半世紀ぶり。文書からは内閣府が国家戦略特区制度を使って、計画を一気に前に進めようとする様子がうかがえる。一方、文科省は幹部らが取材に対して口を閉ざし、張り詰めた雰囲気に包まれた。

 獣医学部は学園が運営する岡山理科大の七つ目の学部となり、2018年4月の開学を予定する。キャンパス用地(約37億円相当)は今治市が無償譲渡。総事業費192億円のうち最大96億円を市と愛媛県が負担する。

 国は獣医師の「質の確保」を理由に、大学設置や定員増を厳しく制限してきた経緯がある。獣医師養成系の大学は現状、全国で16あり、定員は計930人とされるが、新設の獣医学部は定員160人になっている。

 加計学園は07年以降、今治市に獣医学部を設置し大学を核にした企業誘致や地域再生を図る「構造改革特区」の構想に市、愛媛県とともに参加。認められない時期が続いたが、市は15年、安倍政権が進める国家戦略特区に指定された。

 学園理事長の加計孝太郎氏は安倍晋三首相の友人とあって、野党側は国会で「獣医師は不足していない」「加計学園ありきで、これに合わせて制度設計をしたと疑わざるを得ない」などと追及。首相は3月の国会で「働きかけて決めているなら責任を取る」と主張。「加計学園から私に相談があったことや圧力が働いたということは一切ない」と関与を否定している。

 「私自身は承知していない。確認させてほしい」。17日開かれた衆院文科委員会で、松野博一文科相は文書の存在を問われ表情を変えずに答弁。大学教育を所管する高等教育局の局長らは取材を拒んだ。午後5時ごろ、担当の浅野敦行・専門教育課長が廊下で記者団の質問に応じたが「文書があるかないかも含めて確認作業中」と繰り返すだけだった。【遠藤拓、伊澤拓也、千葉紀和】

最終更新:5/18(木) 0:23

毎日新聞