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刀剣女子を魅了した芋ようかん 「名刀・山姥切国広」で注目 栃木・足利市の舟定屋本店

産経新聞 5/17(水) 12:22配信

 今春、栃木・足利で開かれた名刀・山姥切国広の特別展には全国各地から約4万人もの若い女性が押し寄せ、この店の芋ようかんがお土産品の一つとして注目された。「うまい。おいしい」とネット上で評判となり、連日、生産が間に合わず、予約販売した程だった。

 「1カ月間、作っても作っても足りなくて、こんな経験は初めて。遠方から来た女性も多く、売り切れがないようにした」と舟定屋(ふなさだや)本店5代目の石川真城(まさき)さん(43)は振り返る。

 老舗の一軒で、「舟定の芋ようかん」として広く知られる。明治32(1899)年、東京・浅草でイモ問屋だった初代・政吉が創業し、大正時代、繊維業で栄えていた足利に移った。同じく芋ようかんで有名な「浅草の舟和」は舟定屋ののれん分けとされる。

 真城さんは25歳で家業を継ぎ、母親の和子さん(70)ら家族とともに店を切り盛りする。毎日、早朝から手作業でサツマイモの皮をむき、芽を取り、スライスして蒸気でふかす。そのイモを砂糖と塩で練り合わせ、こして、型に入れ、出来上がる。

 芋ようかんの良しあしを決めるのは「サツマイモ次第」という。甘くて粘りのある国産のサツマイモを厳選。品種は主に「紅あずま」や「紅はるか」で、年間を通じ、質の良いイモを専門業者から入手する。皮むきなどの仕込みも味を左右するだけに、丁寧な作業を心がける。

 「初代が考案した芋ようかんですから、その伝統の味を守っていきたい」と石川さん。一口頬張ると素朴なサツマイモの味が広がり、若い女性らに受けるのもうなずけた。(川岸等)

 ■舟定屋本店 足利市通4の2812。(電)0284・21・3807▽営業時間=午前9時半~午後6時半▽定休日=毎週水曜、第4火曜▽主な商品=元祖芋ようかん630円、織姫栗むしようかん・織姫栗ようかん・織姫塩大納言各584円(いずれも税別)

最終更新:5/17(水) 12:22

産経新聞