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外で品種登録 支援 農家の技術保護に指針 政府の知財推進計画

5/17(水) 7:02配信

日本農業新聞

 政府は16日、知的財産推進計画2017を策定した。品種育成者の海外での品種登録を支援するなど、品種やブランドの保護・侵害対策を柱に据えた。農業分野の輸出促進を視野に、模倣品から国産農産物を守る。スマート農業などにも活用できる農家の技術やノウハウを知的財産(知財)として保護・管理するため、ガイドラインも作るとした。

 同計画は、国内産業の知財について、活用や保護の方向を示すもので、ほぼ1年ごとに改定する。今回の改定では農業関連(農水省が主に管轄するもの)は24項目で、16年の13項目を大きく上回った。

 海外で国産農産物の模倣品が出回り、日本の農業技術が流出していることが背景にある。農水省によると日本のブドウ「シャインマスカット」は、海外で品種登録されなかったため栽培が広がっている。品種育成者に利益が戻らず、国産を輸出した場合に外国産と競合する懸念もある。政府は、こうした事態を防ぐため、知財保護制度を適切に活用していく。

 計画では、国内で育成された品種の海外での保護に対する支援を掲げた。具体的には、海外の特許事務所での品種登録のための手続き費用などを国が助成する。16年度から一部で始まり、今年度から本格化させる。不当な流出など、侵害の実態調査も進める。

 関係者が知財を守る意識を持つことも促す。農家のノウハウやデータを新規就農者の育成などに活用するスマート農業では、蓄積したデータが大きな価値を持つ。不用意に海外に流出させないよう、農家や農業関係者に啓発するガイドラインを作成。パンフレットのような形で農家に分かりやすく伝える。

 輸出も含め、知財を分かりやすい形で発信するため、規格や認証制度も活用する。地理的表示(GI)は広告やインターネットなどを通して価値を発信する。国産の特徴が打ち出せる日本農林規格(JAS)も積極的に活用する。日本発の農業生産工程管理(GAP)である「JGAPアドバンス」の国際規格化を官民で働き掛ける。

日本農業新聞

最終更新:5/17(水) 7:02
日本農業新聞