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東芝のフリー・キャッシュフローが500億円のマイナスに

東京商工リサーチ 5/17(水) 12:20配信

 5月15日午前、(株)東芝(TSR企業コード:350323097、東証1部)は2017年3月期の業績見通しを適時開示で公表した。PwCあらた有限責任監査法人と海外原子力事業での損失の認識時期に関して調整が続いているため、決算短信でなく東芝の見解に基づく異例の数値公表となった。

2017年3月期のフリー・キャッシュフローはマイナス500億円

 同日、14時から東芝本社で綱川社長と平田専務が出席し記者会見が行われた。会見の冒頭、綱川社長が「ステークホルダーにご心配をおかけし、深くお詫びする」と述べた。会見が終了した15時過ぎから、綱川社長が退席してアナリスト向け説明会が開催された。

 3月29日(アメリカ現地時間)に、原子力子会社のウェスチングハウス(アメリカ、以下WH)と東芝原子力エナジーホールディングス(イギリス)が連邦破産法第11章(以下チャプター11)を申請したため、過去の決算を含めてこのグループを非連結化した業績数値として説明がなされた。

 2017年3月期の連結売上高は4兆8,700億円(前期5兆1,548億円)で、5.5%の減収となった。構造改革によるパソコン、テレビ事業の縮小や円高が響いた。損益面は、営業利益ベースで2,700億円の黒字(同4,830億円の赤字)を計上したが、WHなどの海外原子力子会社のチャプター11申請に伴う損失計上などで、当期純利益は9,500億円の赤字(同4,600億円の赤字)になった。これに伴い期末時点の株主資本はマイナス5,400億円、純資産はマイナス2,600億円で、債務超過に転落した。期末時点の為替レート(ドル円)は112円で換算。

 フリー・キャッシュフロー(以下FCF)は500億円のマイナスだった。2月14日に東芝は2017年3月期のFCFがほぼゼロになる可能性を示唆していたが、500億円悪化したことになる。これについて平田専務は、「WH独自の資金調達に東芝が現金を差し入れていた。(チャプター11の申請により)WHが連結除外となり、東芝からみると現金がなくなったことになる」と説明した。

 出席者から、一連の巨額損失で東芝の信用力が低下し取引先からキャッシュの差入や早期の回収を迫られたのではないか、との質問が出された。これに対し、平田専務は「若干そういう面もあるが、サプライヤーや販売先に状況を説明し、(キャッシュフローに)大きな影響を起こさずに済んでいる」と答えた。

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最終更新:5/17(水) 12:20

東京商工リサーチ