ここから本文です

FRUiTS編集長×オープニングセレモニーのディレクターが語る「東京のファッションの今」

5/17(水) 20:16配信

Fashionsnap.com

 「オープニングセレモニー(OPENING CEREMONY)」表参道店に、昨年末に月刊誌の廃止を発表したファッション誌「フルーツ(FRUiTS)」のポップアップストアがオープンした。初日の5月16日に同ブランドのクリエーティブディレクターで「フルーツ」の大ファンだというウンベルト・レオン(Humberto Leon)と青木正一創刊編集長による対談が行われ、同誌への思いと限定ユニセックスカプセルコレクションの製作秘話が語られた。

“オシャレな子が撮れなくなった” スナップ誌「FRUiTS」が月刊発行を終了した理由

 ウンベルトはサンフランシスコ在住時に「フルーツ」と出合い、東京のファッションの情報を得る重要なツールとして創刊初期から収集してきた。惹かれた理由の一つとして「被写体自身のパーソナリティーを感じ取れる“正直”な写真が多い」と挙げ、一人ひとり異なるスタイリングやシルエットは現在のクリエーションのインスピレーション源にもなっているという。さまざまな雑誌をコレクションしている中でも特別な存在であるフルーツの月刊廃止を知ったウンベルトは青木編集長にコンタクトを取り、今回のプロジェクトを実現させた。

 表参道店1階にオープンしたポップアップストアでは、フルーツ44号から100号までのビンテージ号のほかに限定ユニセックスカプセルコレクションを販売。ウンベルトは同コレクションを製作にするにあたり自身が収集してきたフルーツをすべて読み返したといい、時代ごとにフォントが異なるロゴや表紙をさまざまな形でTシャツやパーカなどのデザインに落とし込んだ。先行販売したニューヨーク店ではウエアが完売したという。デザインをウンベルトに委ねた青木編集長は「このようなデザインは日本人はやらない。すごく面白くて嬉しい」と賞賛した。

 青木編集長は月刊誌の廃止を決めた理由として「“天然”のストリートファッションを撮りたかったが“養殖”のファッションが増え、区別がつかなくなった」と回答。現在の東京のファッションについては「個性がなくなった」といった声が挙がっているが、ウンベルトは「以前とは異なり、奇抜な格好も受け入れられるようになった。見方を変えれば、奇抜な格好を皆が楽しめる環境になった。ファッションにおいてはすごく良いことだと思う。もう一つ考えられるのは、こういう時こそ新しいスタイルが生まれる可能性を感じる。それがどういうファッションになるのか楽しみ」とポジティブな意見を述べた。青木編集長も「“フルーツが生まれる直前”に似ている。フルーツで発信してきたファッションは、DCブランドブームが下火になり流行がなかった時に原宿のストリートから突然生まれた」と振り返る。新たなムーブメントに期待を寄せつつ「ウェブのようにフローで流していくのではなく、固定化する作業がないとカルチャーにはなりにくい。その時は紙の力が出て来るのかもしれない」という考えで、今後もストリートスナップを撮り続けていくという。

最終更新:5/17(水) 20:16
Fashionsnap.com