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華やかなモデルたちを襲うパリコレのブラックな労働環境にメス

5/17(水) 22:50配信

ELLE ONLINE

華やかに見えるランウェイモデルたち。しかし彼女たちのブラックな労働環境にスポットライトが当たることはなかなかなかった。
違法すれすれの労働環境に人種差別、児童労働……。しかし今回、ファッション界の最後の舞台、パリコレでの内部告発をきっかけに、ファッション界の2大グループが改善に動き出した。

告発したのは以前からモデル業界での「虐待的な扱い」を非難してきた、キャスティング・ディレクターのジェームズ・スカリー。「トム・フォード」や「ステラ マッカートニー」などのモデル起用を担当してきた人物だ。モデル起用の際に頻発する人種差別やいじめを非難し、改善されなければ「そうした行動をとった人物や企業名を公表する」とまで発言してきた。

そうしてついにこの3月それを実行に移し、「パリコレのオーディションにおける扱われ方でトラウマを受けたと語るモデルたちがいかに多いか」という内容の痛烈な批判文をインスタグラムに投稿した。その内容はイダ・グレゴリ・ボニアとラミ・フェルナンデスという2人のキャスティングディレクターが、パリコレのためのオーディション時、自分たちがランチをとるために3時間、薄暗い階段にモデル150人あまりを放置したというもの。

もちろん彼らは反論した。「場所が悪かった」と言い訳したのだ。しかし、彼らを雇用していたブランドは2名を即解雇。被害を受けたモデルたちが所属するエージェンシーに書面で謝罪するに至った。

これを受けて、モデル専門サイト「models.com」は「モデルたちはどう取り扱われるべきか?」と題した記事を発表。そこではトップモデルたちが実名を挙げて過去にファッション業界人から受けたセクハラ、モラハラ、人種差別の経験を告白した。そのなかで、ピンクのヘアで世界中の話題となったフェルナンダ・リーはこう語っている。

「あるルックブックの撮影で、スタイリストがここぞとばかりに必要以上に私の身体を触ってきたの。撮影の間中ずっとよ。これまで何度も望ましくない公衆の面前で服を着ないってことはあったけど、今でもあの男が私の身体をなぞったときのおぞましい感覚がよみがえってくるの」。

このような流れを受け、彼の告発はついに今回、2大ファッション・コングロマリットであるLVMH(「ルイ・ヴィトン」「セリーヌ」などの親会社)とケリング(「グッチ」「アレキサンダー マックイーン」などの親会社)がサポートすることになったことをジェームズが公表した。それによれば今後、次のパリコレからは「モデル業界における人間性に反した行為の撲滅に努める」とのこと。

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最終更新:5/17(水) 22:50
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