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中辺路と大辺路の分岐点に「熊野道」道標復元

5/17(水) 17:01配信

紀伊民報

 和歌山県上富田町朝来の町産業振興・文化交流館そばの町道交差点に、「熊野道」の道標が建てられた。元々、別の交差点にあったが、風雨で壊れたために町が、昔の本来あった場所に移して復元した。地元の語り部らは「道標は今も昔もなくてはいけないもの。復元されてよかった」と喜んでいる。

 道標は近くの国道42号と県道(旧国道311号)との交差点に立っていたが、2015年7月中旬にあった台風で風雨を受け、粉々に壊れた。

 紀南の山間部を通る熊野古道「中辺路街道」と海岸沿いの熊野古道「大辺路街道」の道分け石。町内にある「八上王子跡」や「稲葉根王子跡」のほか、白浜町以南の大辺路でも数カ所が昨年秋に世界遺産に追加登録されたことなどで、町内の熊野古道を歩く人が増えており、道標がなくなったことに残念がる声が多かった。

 このため町が道標を前の形に似せて作った。

 町道交差点は、昔に道標が立っていた場所。国道311号が開通した1970年ごろ、国道42号と県道の交差点に移されたとされる。

 建てられた道標は花こう岩で、高さ140センチ、幅47センチ、厚みが15・5センチ。刻字は、壊れた道標と同じく表面に大きく「熊野道」のほか、下部に「右大辺ち」と「左中へち」。側面には「左すぐ紀三寺」とあるが、反対の側面の建立年月日を「明治三十一年二月」から「平成二十九年三月」に変えている。

 石材は町内の建設会社「清本組」からの寄付で、加工は町内の石材店がした。

最終更新:5/17(水) 17:01
紀伊民報