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三橋淳を八百長追放 最悪に近い“一発退場”

日刊スポーツ 5/17(水) 10:04配信

 錦織の活躍で活況だった日本男子テニスに、とんでもない不祥事が勃発した。09年全日本選手権ベスト4で、16歳以下の国別対抗戦ジュニア・デ杯で錦織圭とダブルスを組んだこともある三橋淳(27)が八百長などを持ち掛けた不正で、テニス界から永久追放された。テニスの不正監視団体TIUが16日、罰金5万ドル(約550万円)とともに処分を発表した。TIUが日本選手を処分したのは初めて。

【カット】八百長に賭博行為……三橋淳が行ったとみられる不正

 日本テニス史にも残る、あまりにも目に余る不祥事だ。TIUによると、三橋は15年11月に南アフリカで開かれたツアー下部大会で、自身がコーチを務めた選手を通じ、他の選手にシングルスは2000ドル(約22万円)、ダブルスは600ドル(約6万6000円)で負けるように持ち掛けたという。

 同年12月のナイジェリアで開かれたツアー下部大会では、直接、選手に八百長を持ち掛けたことが、TIUの調査で分かっている。さらに三橋は同年10月から11月にかけて約1カ月で、禁止されているスポーツ賭博に76回も参加していたことも明らかになった。

 TIUは再三、話し合いの場を持つよう要求し、不正行為を是正するよう勧告したが、三橋はこれらすべてを拒否。今回のような処分が科される場合、選手には弁明の機会が与えられるが、それも放棄したと見なされ、過去でも最悪に近い“一発退場”。永久追放という厳しい処罰となった。

 世界のテニス界は、ここ数年、八百長や賭博の取り締まりに力を入れている。16年1月の全豪期間中には、当時世界1位のジョコビッチ(セルビア)が「以前、チームのスタッフが八百長を持ちかけられた」と明かした。ジョコビッチ自身は直接の関与を否定している。

 三橋は、14年12月のトルコのツアー下部大会を最後に試合には出場していない。15年を最後に日本テニス協会のプロ登録を外れ、現役としては活動しておらず、最近はベトナムなどでビジネスを手がけていたという。しかし、かつて錦織世代のトップジュニアであり、全日本でもベスト4になるなど、日本男子の有力選手だった。テニス界で不正に手を染めていたとすれば、日本テニス界にとって世界での大きな恥となる。

 ◆三橋淳(みつはし・じゅん)1989年(平元)6月1日、川崎市生まれ。6歳でテニスを始め、04年全国中学生選手権優勝。05年16歳以下男子国別対抗戦ジュニア・デビス杯では錦織とともに日本を世界5位に導いた。07年プロ転向。09年全日本選手権シングルス・ベスト4。自己最高世界ランクは09年6月の295位。

 ◆TIU(テニス・インテグリティー・ユニット) 2008年に他の競技に先駆けて、テニス界が設立したテニス不正監視団体。国際テニス連盟、ツアーを運営するATP(男子プロテニス協会)、WTA(女子テニス協会)、4大大会との連携を図るが、基本的には独立した機関。テニス界の八百長や、賭博などを世界的に監視する。本部はロンドン。

最終更新:5/17(水) 12:20

日刊スポーツ