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見抜くの困難「八百長」温床になりやすいテニス

日刊スポーツ 5/17(水) 10:04配信

 錦織の活躍で活況だった日本男子テニスに、とんでもない不祥事が勃発した。09年全日本選手権ベスト4で、16歳以下の国別対抗戦ジュニア・デ杯で錦織圭とダブルスを組んだこともある三橋淳(27)が八百長などを持ち掛けた不正で、テニス界から永久追放された。テニスの不正監視団体TIUが16日、罰金5万ドル(約550万円)とともに処分を発表した。TIUが日本選手を処分したのは初めて。

 テニスは、世界ランキングのポイントが取れる大会だけで、男子は1年間で約900大会が開かれ、試合の数は数万となる。また、競技の特性上、トップ選手でもミスでポイントが決まることが多く、例えばダブルフォールトなどを故意かどうか見抜くのは難しい。

 ツアーは弱肉強食がはっきりしており、リーグ戦も敗者復活もない。負ければ終わり。最も下位のツアー下部大会では、初戦で敗れると約100ドル(約1万1000円)の賞金にしかならない。稼ぎが少ないと、移動や宿泊といった遠征費用のやりくりは苦しくなる。そこに2000ドル(約22万円)で敗退行為をするよう持ち掛けられれば…。海外ではテニスの勝敗などを対象した賭けが法律で認められている国もあり、勝敗を巡って金が動く。八百長や賭博の温床になりやすい特性をはらんでいる。

 現在、基本的には記者も大会中にコートサイドにパソコンを持ち込むことは禁じられている。賭博の要因になりかねないという配慮からだ。テニスの不正監視団体TIUが設立されて以来、数十人の選手や関係者が摘発されているが、「テニス界の八百長は公然の事実。その数十倍もいる」という関係者もいる。【テニス担当・吉松忠弘】

最終更新:5/17(水) 10:17

日刊スポーツ