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トランプ税制で失われる住宅所有の夢、ローン金利控除制度は無意味に

5/17(水) 6:10配信

Bloomberg

ムニューシン米財務長官はこれまで、住宅ローン金利分の税控除をトランプ政権は廃止するつもりはないと苦労して説明してきた。しかしアメリカ人に長らく愛されているこの税控除は、富裕層だけがメリットを享受できる制度に姿を変えられる可能性がある。

トランプ大統領が提案している税制改革では、1世紀続くこの制度の適用基準が引き上げられ、住宅を保有する約2500万人の国民にとって無益なものとなる。現行制度では夫婦合算で納税する場合、住宅ローンの残高が約32万2000ドル(約3700万円)以上であれば、支払う金利分が税額から控除される。不動産データ会社、トゥルーリアの分析によれば、この基準がトランプ政権の案だと約60万8000ドルに引き上げられる。この額は住宅価格中央値のほぼ3倍に相当する。

このインセンティブが無効となるのに加え、州や市などの地方税でも控除廃止案が現実となれば、デンバーやオレゴン州ポートランド、ボストン、ワシントンなど住宅価格が急速に上昇し買い手が多少無理してでも購入しようとしている各都市で、住宅販売に向かい風が吹く。この案に反対する全米不動産協会(NAR)は、住宅需要が低下すれば価格を下押しし、全米的な住宅価格の下落を引き起こしかねないと警告する。

ムーディーズ・アナリティクスのチーフエコノミスト、マーク・ザンディ氏はこの案について、「住宅ローン金利分の税控除制度をまったく価値のないものに裏口から近づけるやり方だ」と述べた。

原題:Trump Tax Plan Would Make Mortgage Break Worthless for Millions(抜粋)

Prashant Gopal, Joe Light

最終更新:5/17(水) 6:10
Bloomberg