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米国と同盟国の情報機関連携に支障も-トランプ大統領の漏えい疑惑で

Bloomberg 5/17(水) 11:58配信

トランプ米大統領が機密とされる情報をロシア外相らに開示したことにより、米国の生命線である海外情報当局との連携が脅かされる可能性が出てきた。トランプ大統領の中東・欧州歴訪を控え、主要同盟国の米国への信頼が試されている。

トランプ大統領は16日午前のツイッター投稿で、大統領として航空の安全に関する事実を共有したいと考えたが、自分にはそうする絶対的な権利があると主張。マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)は大統領のロシアへの情報開示は「全く適切」だと発言した。

しかし情報活動の専門家の見解は異なる。イスラエル軍情報機関の元中佐モルデハイ・ケダル氏は、トランプ大統領が明かした機密情報はイスラエルが提供したとの報道が出た後にインタビューに応じ、「どうすれば信頼に値する行動ができるかを米国が知らなければ、イスラエルだけでなく他の国も米国に提供する情報を選別し始めるだろう。米国はパラフレーズされた情報しか受け取れなくなる可能性がある」と指摘した。

米大統領は自身が適切と判断すれば、合法的に機密情報を明かすことが可能だが、通常は共有する情報としない情報の選別やリスクと便益の検討が事前に行われる。マクマスター補佐官は16日、トランプ大統領が情報開示を「会話の流れの中で」決めたと説明した。

同補佐官はまた、トランプ大統領は機密情報の提供元を知らされていなかったと発言。ロシア外相との会談に同席した当局者が中央情報局(CIA)と国家安全保障局(NSA)に大統領の発言内容を伝えた理由を問われると、同補佐官は「慎重になり過ぎた」ためだったと説明した。

しかし、こうした説明では米国の同盟国や情報当局者は納得しそうにない。CIAに26年勤務し、現在はアメリカ・カトリック大学で機密情報プログラムのディレクターを務めるニコラス・ドゥイモビッチ氏は「これが本当なら、米国にとって最も親密な情報パートナーである同盟国との関係は悪化し、これらの国は最も重要な機密の米国との共有に慎重になるだろう」と分析した。

原題:Trump’s Disclosures Could Put Foreign Intelligence Ties at Risk(抜粋)

Nafeesa Syeed, Jonathan Ferziger

最終更新:5/17(水) 11:58

Bloomberg