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三役獲りへ大変身の遠藤、痛いところは「絶対見せない口に出さない」美学

夕刊フジ 5/18(木) 16:56配信

 「あれで相手が勝負あった、と思ったのかもしれない」

 遠藤がそうつぶやいたように、稀勢の里を押し込んだとき右足が滑り「勝負あった」と思われた。しかし、目の前の稀勢の里の巨体が“つっかい棒”になり、幸運にも残し押し返した。

 17日は遠藤のスポンサー「永谷園」の創業者の命日で「お茶漬けの日」。その永谷園の3本を含む48本、手取り144万円の懸賞をぶん取って金星に花を添えた。

 初日から大入り満員が続く国技館内にはいまだに、丸くくり抜かれた部分に顔を入れると遠藤に「お姫さまだっこ」される格好になる等身大パネルが設置され、女性ファンが喜々として写真を撮り合っている。

 御嶽海、正代、宇良といった新しい力が台頭し新時代を迎えつつある大相撲だが、当日券を求めて徹夜組もでるほどのフィーバーの火付け役になった遠藤人気もまた衰えを知らない。

 「遠藤も褒めないといけない。以前は人気が先行していたが、力もついてきた。横綱に勝ったことは自信になるでしょう」とは二所ノ関審判部長。「そんなに押されないし安定してきた。以前はなんとなく勝っていたような感じがしたが、今はちゃんと前に出ているから」と成長を認める。

 3場所連続7勝7敗で千秋楽を迎えた先場所は3場所ぶりに勝ち越し。今場所は悲願の三役に手の届く西前頭筆頭に座っている。

 一昨年春場所5日目の松鳳山戦で左ひざ半月板損傷の重傷を負い、それがもとで右足首も痛め、今場所は左足首にも包帯を巻いている。

 「痛いところを絶対に見せないし、口に出さないのが、遠藤の美学。いまどき珍しいね」と、ある親方は言う。そんな状態でも場所前は時津風部屋に1週間ほど出稽古するなど、いままでにない積極的な姿勢もうかがえる。

 「上位を倒さないと、上にはいけないから」と三役への意気込みを口にした。実力を伴った人気者へ、変身ぶりが見ものになってきた。

最終更新:5/18(木) 16:56

夕刊フジ