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<高浜原発>4号機再稼働 経済と命 揺れる地元

毎日新聞 5/18(木) 0:08配信

 関西電力高浜原発4号機(福井県高浜町)は17日、県や高浜町などの地元同意を得たとして再稼働した。地元住民や周辺自治体などからは、「負の遺産だ」との批判や「経済活性化になる」との歓迎の声が渦巻いた。

 高浜原発前では市民団体のメンバーらが「再稼働反対」などと訴え、地元の首長や商工関係者らからは歓迎の声が聞かれた。

 市民団体のメンバーら約70人は午後1時から原発へ向けてデモ行進を開始。「高浜原発動かすな」などの声を上げ、再稼働反対の申し入れ書を関電の担当者に手渡した。

 京都工芸繊維大名誉教授(化学)で「若狭の原発を考える会」共同代表の木原壮林さん(73)=京都市山科区=は、「再稼働は命と尊厳をないがしろにする行為だ」と原発北門前で批判した。小浜市の農業、坂上和代さん(70)は「核のごみなど負の遺産を未来に残すだけ。絶対に許せない」と話した。

 京都府の山田啓二知事は「原発から5キロ圏の京都府や市町が、再稼働同意のプロセスに位置付けられていないのは遺憾」、滋賀県の三日月大造知事も「多重防護体制の構築は道半ば。県民に不安感が根強くあり、再稼働は容認できる環境にない」などと、相次いで批判のコメントを出した。

 一方、高浜町の野瀬豊町長は「疲弊していた高浜町経済の回復に期待したい」とし、関電には慎重で丁寧な運転を、政府には原子力の重要性などについて国民の理解を深めるよう求めるコメントを出した。

 高浜町商工会会長で石油販売会社経営の田中康隆さん(61)は「原発は町内で最大の雇用先だ。地元経済の先が見通せるようになり、安定感も出てくるだろう」と喜んだ。【近藤諭、高橋一隆】

最終更新:5/18(木) 0:21

毎日新聞