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稀勢の里、初の金星献上…遠藤に押し出され早くも2敗/夏場所

サンケイスポーツ 5/18(木) 7:00配信

 大相撲夏場所4日目(17日、両国国技館、観衆=1万816)左上腕部、左大胸筋に負傷を抱えながら3場所連続優勝を狙う横綱稀勢の里(30)は、新三役を目指す西前頭筆頭の遠藤(26)に押し出されて2敗目を喫し、横綱2場所目で初の金星を配給した。遠藤は通算3つ目の金星獲得。横綱白鵬(32)、横綱日馬富士(33)はともに4連勝。小結御嶽海(24)を逆転の首投げで下した大関とりの関脇高安(27)と合わせ、全勝は3人。

 押し合っていた相手の頭が、視界から消えかける。相撲を取っていた稀勢の里にすれば、遠藤の体が前へ流れて崩れたと判断したのだろう。だが、偶発的な勝負のあやは直後にやってきた。

 落ちかけた遠藤の顔面が稀勢の里の分厚い胸に当たり、「入」の文字のように横綱がつっかえ棒になって支えるかたちになったのだ。遠藤は懐へ潜る体勢になり、横綱は苦しまぎれの引き技へ。勢いよく押し出された稀勢の里はたまり席奥まで飛んで倒れた。横綱2場所目。平幕力士11人目にして初の金星を献上だ。

 東の支度部屋。右足を滑らせて前のめりになった遠藤の体勢を把握していたことには「うん」とうなずき、とっさの引き技だったかについても「うん」。返答はこれだけで、その後は口を閉ざした。左上腕部、左大胸筋を負傷し、テーピングを施す姿はこの日も同じ。それでも、患部への負荷が影響した黒星ではなかっただけに、悔しさも募る。

 この日、東京・江戸川区の田子ノ浦部屋には、横綱が発注した「浴衣地」が届いた。5月の夏場所では、幕内力士がそれぞれの名前を入れた反物をつくり、日頃世話になっている関係者へ中元がわりに贈る相撲界の慣習がある。稀勢の里は例年、自らデザインしたものをつくっており、横綱になった今年は濃紺の生地にいわゆる「横綱柄」といわれる白い綱を描いた柄を頼んだ。

 慣例的に現役の横綱だけが綱をモチーフにした柄を使用できる特権があり、「綱はやっぱり横綱にならないと入れられないし、(紺地に)白は一番合うと思うから」。横綱が平幕力士に敗れる金星配給もその地位にあってこそ。5日目は、平幕千代翔馬との初顔合わせ。反物をみながら、責任を実感する。

最終更新:5/18(木) 7:00

サンケイスポーツ