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JAWS-UG15支部と韓国のAWSKRUGが「Alexa Days」を共同開催

アスキー 5/18(木) 10:00配信

米国で大ヒット中の音声アシスタント「Amazon Echo」を支えるAlexaの技術について勉強するイベントがAWSのユーザーグループ国内15支部と韓国をつないで行なわれた。
5月17日、JAWS-UGの16支部および韓国のAWSKRUGは、Amazonの音声技術であるAlexaの勉強会である「Alexa Days」を開催した。まさにAlexa開発の基礎から具体的な手法までを網羅した内容のセッションは東京、神戸、韓国のソウルで行なわれ、各支部のサテライト会場に中継された。
 
国内未発売にもかかわらず盛り上がるAlexaの開発や活用とは?
 スピーカー型の音声アシスタント端末である「Amazon Echo」のヒットで、俄然注目を集めるAmazon Alexa。Alexa上で動作する「スキル」がAWS上で開発できるとあって、Amazon Echo国内未発売の現状でありながら、開発者から大きな注目を集めている。そんな中、以前からAlexa勉強会を実施していたJAWS-UG神戸やJAWS-UG IoT専門支部を中心に、全国15のJAWS-UG支部と韓国のAWSKRUGで実現したのが今回のAlexa Daysだ。オンラインで実施されたイベントに、オオタニは目黒のAWSJ会場から参加した。
 

 JAWS-UGのイベントと言うことで、冒頭JAWS-UG愛媛の景浦さんが年末に行なわれる「JAWS Festa 中四国 2017」について告知した。JAWS Festaは年に一度開催されているコミュニティイベントで、首都圏で開催されているJAWS DAYSの地方版にあたる。今年は11月4日、11月11日に予定で、6月中には予定が決定するという。
 
 さて、本編でAlexaの概要について説明したのは、今回のAlexa Daysの言い出しっぺでもあるJAWS-UG神戸のTomoharu Itoさん。Itoさんはまず米国で流れているAmazon EchoのCMや、音声で扱える業務システム「SuperStream-NX」のビデオを披露。音声コマンドでさまざまな使い方が拓けるAlexaの可能性をアピール。
 
 Itoさんは開発の概要についても説明した。AlexaはAmazon Echoなどのハードウェアに搭載されているソフトウェアコンポーネントで、「Alexa Skill Kit」と「Alexa Voice Service」の2つから構成されていると説明。このうちAlexa Voice ServiceはREST APIから扱えるため、まずはサンプルを作り、ドキュメントで理解を深めてほしいとアピールした。
 
Alexa Skills Kitの開発概要や最新のアップデート
 続いて目黒会場で登壇したJAWS-UG IoT専門支部の市川純さんは、Alexa Skills Kitについて説明した。Alexa Skill Kitは自ら開発できる「Custom Skills」、読み上げ機能を持つ「Flash Briefing Skills」、家電制御などを実現する「Smart Home Skills」などがあるという。このうちCustom SkillsはAlexaのアプリケーションにあたるもので、音声で商品をオーダーしたり、銀行の残高をチェックしたり、スポーツの試合のスコアを確認することができる。
 
 天気を尋ねるというCustom Skillでの具体的な流れとしては、まずAmazon Echoに天気を尋ねると、質問の意図と内容がWeatherスキルに渡され、テキストのレスポンスが生成されると、AlexaのVoice Serviceから音声で返答するという流れになる。市川さんは、「Plan My Trip」というスキルを例に、Custom Skillsでの音声コマンドの認識の仕方、インテント(intent)やウタランス(utterance)、インテントスキーマ(intent Schema)などAlexa開発に必要な用語を整理した。
 
 続いて市川さんはAlexa Skillのいくつかのアップデートを説明。まず「Skill Builder」が追加されたことで、ユーザーとのダイアログが簡単に作れるようになるという。また、「Alexa List」という機能が追加され、スキルからショッピングリストやToDoリストにデータを追加できるようになった。さらに、今まではデバイスごとの郵便番号しかとれなかったが、デバイスの所在地を取得できるようになった。
 
AWSJや韓国からも登壇! Amazon Echo国内販売はまだか?
 後半に登壇したAWSJの榎並利晃さんは、テキストツースピーチの「Polly」、画像認識の「Rekognition」、チャットボットを作れる「Lex」などAIサービスについて紹介。「Slackに入力した文字をPollyでしゃべらせる」というQiita記事のデモを披露した。また、韓国のAWSKRUGとして登壇したキム・スンさんは、Ask Facebookのスキル開発を披露。チュートリアルをベースに、新しいスキルの作成、Lambdaファンクションの登録、テストまでの課程を画面ショットとともに丁寧に説明した。
 
 最後は3人のLTが披露されたが、個人的には台所で料理作りをアシストしてくれる音声インターフェイスを研究・開発しているクックパッド山田さんのLTが面白かった。料理作りに専念するためにはレシピの音声ガイドは確かに有効だが、「『きつね色になるまで炒める』を説明するには画像がないと難しい」、「料理のスキルによってガイドする内容を変える必要がある」といった苦労もあるという話にはうなずかされた。
 
 15支部参加のオンラインイベント、しかも日本語、英語、ハングル語が入り乱れる状況だったが、日本語堪能な韓国のメンバーがリアルタイムに通訳してくれたこともあり、質問対応も含め、スムーズにイベント進行できていたという印象。なにより、Amazon Echoは未発売で、日本語への対応もまだという現状でありながら、これだけ多くの参加者がイベントに集まったという点がもっとも大きなニュースバリューではないだろうか。引き続き、Amazon Echoの日本市場投入を期待したいところだ。
 
 
文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

最終更新:5/18(木) 10:32

アスキー