ここから本文です

奈良時代の平城京跡で貴族の邸宅跡出土

産経新聞 5/18(木) 7:55配信

 奈良市の平城京跡で、奈良時代中頃~後半の一町(約1万5千平方メートル)規模とみられる邸宅跡が見つかり17日、奈良市教委が発表した。中央付近では2棟を一体的に利用したと考えられる大型建物跡などが出土し、市教委は一等地に建てられた貴族の邸宅跡と推定している。

 発掘現場は平城宮跡や法華寺の東側。「条坊」と呼ばれる碁盤の目状の都市区画で「左京二条四坊十坪」に当たり、「佐保」と呼ばれた地域に位置する。「十坪」の中心付近約2877平方メートルを調査した結果、建物の柱穴や柱の一部などが見つかり、遺構の配置などから少なくとも一町を使った邸宅跡であることが判明した。

 奈良時代中頃~後半の遺構は掘っ立て柱塀跡に囲まれた状態で、5棟の建物跡が出土した。柱穴から、ひさしを含め東西約18メートル、南北約10・8メートルの掘っ立て柱建物と東西約12メートル、南北約3メートルの掘っ立て柱建物が南北に軒を接するように建ち、床が張られ一体的に利用されていたと推測。類似の事例は長屋王邸などにみられるという。また、この東側でも大型建物跡の一部が確認された。

 平城京の宅地の広さは身分、位によって定められ、高位の長屋王らは四町規模、一町規模は五位の貴族とされる。現場が誰の邸宅跡かは不明だが、市教委の担当者は「奈良時代、この辺りは貴族の邸宅が並ぶ高級住宅街だったことが改めて確認された」としている。

 奈良時代以前のものとみられる南北方向の溝も出土。過去に南側で確認され、奈良盆地を南北に縦断する幹線道路「中ツ道」の東側溝の可能性が指摘されている溝とつながるとみられるという。

 現地説明会は20日午前10時~午後3時で、説明は午前10時からと午後1時半からの予定。問い合わせは市埋蔵文化財調査センター(電)0742・33・1821。

最終更新:5/18(木) 7:55

産経新聞