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バリアフリーな地図で観光を 奈良教育大生が作成 安全な道提案 飲食店詳細情報も

産経新聞 5/18(木) 7:55配信

 奈良教育大の学生が、車いすに乗って奈良町(奈良市)を中心にトイレや道路、飲食店を調べ、バリアフリーな観光地図「やさしい奈良観光マップ」を作成した。車いす利用者のほか乳幼児、食物アレルギーを持つ人にも奈良を楽しく観光してもらえるようにと、奈良市内の観光案内所や情報館などで配布している。

 ボランティア活動に取り組む学生らが、活動を通じて「車いすで奈良を観光するのは不便だ」という声を聞き、マップ作成を考案。NPO法人「Check」(東京都世田谷区)と協力し企画した。同大4年でプロジェクトリーダーの川本渚月(なづき)さん(21)は、「バリアフリーに関する情報は必要とされているのに、インターネット上などでも一元化されていないのが現状」と話す。

 マップには学生らが実際に車いすで通り、歩きやすさや、通りにくさを検証して考案した「推奨ルート」を掲載。上り坂や急な下り坂など、歩行者が見逃しがちな道も、矢印で坂があることをわかりやすく示した。また、車いすで利用できる「多機能トイレ」の場所や写真スポットなども盛り込んでいる。川本さんは「危険で通れない場所を掲載するよりも、安全で通りやすい道を提案したかった」とする。

 「ベジタリアン」や「離乳食」「ハラルフード」など、訪れる観光客の食文化も多様化していることから、奈良町周辺の飲食店も調査。「食物アレルギーに対応しているか」「宗教食に対応しているか」「介護、離乳食は提供しているか」など、約50項目のアンケートを飲食店で実施し、約30店のカフェや居酒屋、レストランなどの情報も盛り込んだ。

 マップには飲食店の場所とQRコードを掲載。スマートフォンなどでQRコードを読み取ると、飲食店の詳細が表示される仕組みとなっている。川本さんは「さまざまなサービスを提供している店は意外と多いのに、知られていないのはもったいない。情報を発信することが大切だと思った」と話していた。

最終更新:5/18(木) 7:55

産経新聞