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川崎駅前、半世紀の変遷たどる かわさき宿交流館、模型でリアルに再現

産経新聞 5/18(木) 7:55配信

 東海道かわさき宿交流館(川崎市川崎区)では、大きく変貌を遂げてきた川崎駅周辺の発展に焦点を当てた企画展「大型立体模型で見る 50年(半世紀)前の川崎駅前」を開催しており、当時を懐かしむ来場者でにぎわっている。7月30日まで。(那須慎一)

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 目玉は、市民ミュージアム(同中原区)に所蔵され、ここ数年は見ることができなかった昭和38年当時の川崎駅や京急川崎駅周辺の様子をリアルに再現した、200分の1モデルの模型の展示だ。39年の東京オリンピック開催を控え、各地で盛り上がりをみせるとともに、高度経済成長にともなう街の開発なども進んだ時期といえ、興味深く当時を振り返ることができる。

 ◆トロリーバスも

 県内では初の駅ビルといわれた初代「川崎駅ビル」をはじめ、高架化される前の京急の線路や市電、トロリーバスの走る様子、さらには、39年の完成を前にした旧川崎日航ホテルの建物や、かつて川崎の3大百貨店といわれ、現在は別の商業施設などに変わってしまった小美屋、岡田屋、さいか屋の当時の姿なども、精密に再現されている。

 会場には、焼け野原となった戦後の駅周辺の様子から、年代を追って新しいビルや施設へと生まれ変わる様子など、時系列の写真パネルも展示。どのように街が発展し、変化してきたかを模型と比較しながら楽しむことができる。また、年代ごとの川崎の様子を報じるニュース映画の映像なども楽しめる。

 ◆工業地帯に

 38年は、市の初の総合計画「川崎市総合計画書」が公表されたほか、県営の川崎臨海工業地帯造成事業の一環として、浮島町の埋め立て工事が完了。工業地帯の発展が進む一方、全市域が「ばい煙の排出の規制等に関する法律」の指定地域となるなど、公害の影響も深刻化していた時期でもあった。

 同交流館の小笠原功副館長は「川崎駅周辺は今も変化し続けているが、約50年前の様子と見比べると、いかに多くのものが変わったかを知ることができる。そうした発展による変化を、展示から感じ取ってもらえたら」と期待を込める。

 同交流館は入館無料。「江戸時代にタイムスリップ」できる常設コーナーなども用意している。開館時間は午前9時~午後5時。月曜休館(月曜が祝日の場合は翌日休館)。問い合わせは、同交流館(電)044・280・7321。

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【用語解説】川崎駅

 明治5(1872)年に新橋駅-横浜駅間が本開業する約4カ月前、品川駅-横浜駅間で仮開業が行われ、川崎駅はその仮開業中に完成した。当初は旅客駅だったが、31年に貨物の取り扱いも開始した。現在、川崎駅には東海道本線と南武線が乗り入れている。

最終更新:5/18(木) 7:55

産経新聞