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KDDI、IoTデータを掛け合わせて新規事業創出を支援する「KDDI IoTクラウド ~データマーケット~」を発表

Impress Watch 5/18(木) 11:30配信

 KDDI株式会社は17日、IoTによるさまざまデータと、それ以外の多種多様なデータを掛け合わせて分析することで、新たな付加価値を提供する「KDDI IoTクラウド ~データマーケット~」を6月中旬より提供開始すると発表した。

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 KDDIでは、2001年からM2M/IoT関連ビジネスに取り組んでおり、2013年に「グローバルM2M」、2014年に「M2Mクラウド」、2016年にはIoTソリューションとして「KDDI IoTクラウド」および「KDDI IoTコネクト Air」を提供開始している。

 また、ビジネスパートナーとともにIoT関連のサービス提供や実証実験も推進しており、今年2月に除雪車管理に関する実証実験、3月には沖縄セルラーからIoT水耕栽培キットを発売、ドローン活用による「4G LTE運行管理システム」を開発、「SIGFOX」で自動検針システムの導入・実用を推進、4月からはマンゴーの育成・栽培に関するIoTの実証実験を開始している。

 そして今回、「KDDI IoTクラウド」の新たなソリューションとして、「KDDI IoTクラウド ~データマーケット~」を提供開始する。同サービスは、法人の顧客が自社で保有するIoT業務データと、提携パートナーが保有するデータ群を複数組み合わせ、分析ツール・サービスによって分析することで、顧客の新たな課題やビジネスチャンスの発見、サービスの品質向上を実現するもの。

 新サービスを提供する市場背景について、KDDI ソリューション事業本部 ビジネスIoT推進本部 ビジネスIoT企画部 部長の原田圭吾氏は、「IoTが一般化し、多種多様なビッグデータが生まれてくる一方で、企業からは、『データは取れてきたが、どう使ったらいいのかわからない』、『ほかのデータと組み合わせて、新しいビジネスの種を見つけたい』、『データ分析はどこかに頼みたい』といった新たな要求が高まってきている。また、IoTビジネスも、1社に閉じたIoT活用から、業界を超えて連携したIoT活用へとシフトしつつあり、来年度以降には、他社との連携とともに、IoTデータの取引が活発化することが予想される」と説明。

 「こうしたニーズに対応するため、従来のIoTソリューションに加えて、新たに『KDDI IoTクラウド ~データマーケット~』を提供する。これにより、顧客企業がもつIoT業務データと、パートナーがもつデータ群、そして当社の分析ツール・サービスを組み合わせ、顧客企業に新たな気づきやビジネスを創出する事業変革型ビジネスモデルを提案していく」との考えを示した。

 具体的に、顧客のIoT業務データと組み合わせるデータ群としては、「最新店舗情報」、「ID-POSデータ」、「将来人口推計」、「訪日外国人の動向解析データ」、「ストレスや心拍数等の生体情報」、「プローブデータ(車両・走行挙動データ)」、「地震・被災度判定データ」の7種を提供する。

 「最新店舗情報」では、チェーン数2000超、店舗数約50万件の詳細な店舗情報を、毎日クローラーで自動収集。「ID-POSデータ」(提供:カスタマー・コミュニケーションズ)では、全国のドラッグストア、スーパーマーケットにおける延べ5000万人規模の購買データを統計化したデータベース「TRUE DATA」を利用できる。「将来人口推計」は、市区町村レベルの政策分析にも活用可能な、メッシュごと・1年間隔の将来人口推計データとなる。

 「訪日外国人の動向解析データ」(提供:ナイトレイ)は、訪日外国人観光客が利用する主要なSNSへの投稿から、投稿地点・国籍・季節日時をリアルタイムで解析したデータを提供する。「ストレスや心拍数等の生体情報」(提供:WINフロンティア)では、約140万ダウンロードのストレスチェックアプリ「COCOLOLO(ココロ炉)」の測定データから集計・解析したデータを活用。「プローブデータ(車両・走行挙動データ)」は、業務車両から取得する車両・走行挙動データで、全国の幹線道を網羅している。「地震・被災度判定データ」については、ミサワホームとKDDIが共同で開発した被災度判定計「GAINET」で収集した情報を集計する。現在、3000か所設置に向け拡大中だという。

 これらのデータを分析するツールとしては、ESRIジャパンとKDDIが共同開発した、直感的操作で地図上にデータを視覚化するセルフ分析ツール「mapDISCOVERY」を提供。これにより、例えば、各種統計から導いた地域ごとの市場規模データ、電話帳データや地図データなどを基に、地図上に競合店を表示、相関分析することで商圏の潜在需要を明確化することが可能となる。

 このほかに、KDDIグループのSupershipおよびARISE analyticsによる分析サービスも提供する。「Supershipは、他社にはない豊富なデータ、大量の広告配信面・在庫、多種多様なマーケティングソリューションを保有している。これらを生かして、顧客企業のより幅広い事業に貢献する広義のデジタルマーケティングを支援する。ARISE analyticsは、デジタルトランスフォーメーション時代への対応を目的に、アクセンチュアと当社が共同で設立した合弁会社。AIや先進的なデータ・アナリティクス技術を活用したさまざまなソリューションを提供することで、顧客企業のデータドリブンなビジネスへの変革に貢献する」(原田氏)としている。

 なお、「KDDI IoTクラウド ~データマーケット~」の想定ユースケースとしては、新規店舗のオープンを検討しているチェーン店が、立地検討や競合店舗との商圏比較のために同サービスを活用し、業務車両の車両・走行挙動データを分析することで、店舗前道路の交通量や速度が365日24時間の実データで把握可能となり、立地分析の精度が向上するという。また、「店頭販促プロモーション」の例では、同サービスによって訪日外国人の動向解析データを活用することで、365日24時間の解析データで各店舗商圏の訪日外国人観光客の滞在状況が把握でき、時間帯別・季節別で店舗ごとに、訪日外国人観光客向けの効率的な店舗販促プロモーションの立案や実行が可能になるという。

クラウド Watch,唐沢 正和

最終更新:5/18(木) 11:30

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