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<米国>露疑惑で特別検察官 司法省、真相解明へ

毎日新聞 5/18(木) 11:21配信

 【ワシントン岩佐淳士】米司法省は17日、トランプ米大統領とロシアとの癒着疑惑の真相解明のため、政権から独立した権限を持つ特別検察官を置くことを決め、元連邦捜査局(FBI)長官のロバート・モラー氏を任命した。相次ぐ疑惑の発覚で、野党・民主党などが特別検察官任命を求めていた。大統領の弾劾を求める声も上がっており、トランプ政権への逆風がさらに強まりそうだ。

 ローゼンスタイン司法副長官は17日夕、声明で特別検察官任命は「人々の関心に応えるため」であり、「犯罪が確認されたわけではない」と説明。「司法省のあらゆる捜査は政治的影響を受けない。米国民に捜査結果を完全に信頼してもらうため、本件の特異な状況を考慮した」と述べた。

 モラー氏は任命後、「私の能力の全てを注ぐ」とコメントした。モラー氏はコミー前FBI長官の前任。ブッシュ政権時代の2001年に任命され、13年まで務めた。

 トランプ氏は特別検察官任命を受け、「捜査によって私の選挙活動で外国との共謀はなかったことが改めて確認される。結果が早く出ることを待ち望んでいる」とする声明を発表した。

 ただ、トランプ氏はこうした疑惑追及の動きに対しては不満も強めている。特別検察官任命に先立ち、17日に東部コネティカット州で行った演説では、ロシアを巡る疑惑に直接は言及しなかったものの、「これほど不公正に扱われている政治家は史上初」「批判者に、夢を邪魔させてはならない」などと訴え、政権批判を続けるメディアや野党への怒りをにじませた。

 トランプ氏を巡っては、大統領選挙期間中から陣営関係者がロシアと癒着していたとの疑惑が浮上していた。フリン前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は、就任前にキスリャク駐米ロシア大使と対露制裁について協議していたと報じられ、2月に更迭された。一方、トランプ氏はこの疑惑の捜査にあたっていたFBIのコミー長官を今月9日、解任している。

 米メディアは16日、トランプ氏がFBI長官のコミー氏を解任する前、フリン氏とロシアを巡る疑惑の捜査打ち切りを要請したと報道。さらに、トランプ氏がラブロフ露外相らと会談時に機密情報を漏らした疑惑も伝えた。議会から批判が噴出し、民主党は弾劾も視野に追及姿勢を強めるなど政権運営に不透明感が漂っていた。

最終更新:5/18(木) 12:11

毎日新聞