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<被爆者>発がんリスク、喫煙有無にかかわらず増加 放影研

毎日新聞 5/18(木) 13:39配信

 放射線影響研究所(放影研、広島・長崎両市)は、放射線による被爆者の固形がんの発症リスクは、喫煙の有無にかかわらず高いとの調査結果を発表した。放射線影響学会学術誌の電子版に掲載された。原爆症認定訴訟では、国側が「喫煙ががんの要因の可能性がある」と主張する例が多く、調査結果が注目される。

 固形がんは、白血病など造血器官系を除く肺がんや胃がん、乳がんなど。放影研は、1958年当時にがんにかかっていなかった広島・長崎の被爆者ら約10万5000人の健康状態を継続的に調べている。

 今回は09年までを調査期間とし、初めて喫煙歴を加味し、固形がん患者の発症状況を解析。その結果、被ばく線量1グレイ当たりの発症リスクは平均で非被爆者の1・47倍で、加味していない調査の同1・5倍とほぼ同じだった。喫煙の有無にかかわらずリスクは生涯を通じ、増加し続けていた。

 放影研は「1回の急性被ばくでがんになるリスクは上昇する。喫煙者の発症リスクはさらに増えるが、被爆による影響を否定するものではない」としている。

 放影研は臓器ごとのがんに分け、詳細な傾向についても調べるという。【山田尚弘】

最終更新:5/18(木) 13:39

毎日新聞