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<短距離走>よーい…ドン! じらすほどスタートの反応早く

毎日新聞 5/18(木) 13:52配信

 短距離走では「用意」の掛け声からピストル音までの時間が長いほどスタートの反応が早くなることが、立命館大スポーツ健康科学部・大塚光雄助教らの研究で分かった。スイスの科学誌の電子版に18日、掲載された。

 短距離走のスタートでは「オン・ユア・マークス(位置について)」の掛け声でかがんだ姿勢を取り、「セット(用意)」で腰を上げ、ピストル音で走り出す。日本陸上競技連盟によると、選手が「セット」で停止した後、速やかにピストルを鳴らすことになっているが、タイミングはスターターに任されている。

 大塚助教らは五輪や世界陸上の100メートル走の映像などを分析し、「セット」からピストル音までの平均値を1.780秒と算出。平均値、平均値より早い場合、遅い場合を設定し、音を鳴らして20代の陸上選手20人に5メートルを全力疾走させた。

 ハイスピードカメラで体の動きを分析する装置で反応時間を測定。最も長い間隔(2・096秒)にした場合、最も短い間隔(1・465秒)に比べて平均0・039秒反応が早いことが分かった。

 大塚助教は「タイミングを長くすれば、例えば日本人選手が100メートルで夢の9秒台を出しやすいことになる。一方、スターターによって不平等が生じる可能性がある。間隔を一定にするなどルール変更が必要では」と指摘している。【野口由紀】

 ◇間隔、ルール化必要

 2008年北京五輪・陸上男子400メートルリレー銅メダリストの朝原宣治さん(大阪ガス陸上競技部副部長)の話 0.039秒というと約40センチの差になるが、レース全体への影響は分からない。大会での心理面も考慮すべきだ。ただ、ピストル音のタイミングが曖昧な現状があり、間隔のルール化は意味があるかもしれない。

最終更新:5/18(木) 14:04

毎日新聞