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古民家から見つかった作品 現代アーティストとコラボ展覧会 大阪

産経新聞 5/18(木) 7:55配信

 ■時空超えコラージュ共鳴 

 「大大阪時代」と呼ばれた大正後期から昭和初期に建てられた大阪・豊崎地区の古民家から発見された大量の作者不詳のアート作品を展示する珍しい展覧会がギャラリー「ヨルチャ」(大阪市北区)で始まり、話題を呼んでいる。28日まで。

 展示されているのは、のり付けを意味する「コラージュ」という技法で制作された紙の作品。同地区で生まれ育ち、古民家の記憶を残す活動をしている同ギャラリーのオーナーで詩人のイルボンさん(38)に今回解体された古民家の近隣住民から、現場に大量の紙束が放置されているという連絡があったことが始まりだった。

 「状態もよく、一見して貴重なものと感じました。大阪市の担当課に連絡したら、そちらで遺失物として管理してほしいといわれて」とイルボンさん。作品には作者のサインはなく、作風も雑誌や新聞の切り抜きを使ったものなどさまざまだったが、「大大阪時代」に流行していたキュビズムやダダイズムの影響を感じさせるその熱量に圧倒された。

 このまま捨て置けないと感じたイルボンさんは、コラージュ技法を用いた制作を行っている現代アーティストの西川亮太さん(39)と西脇衣織さん(22)に相談。西川さんから「発見された作品だけの展示では面白くない」。西脇さんからも「作品に勝手な臆測や解釈を添えて、物語の続きを書くように自分も作品を作りたい」という提案があり、展覧会では両作家の作品と“遺失物”を混在させた作品約50点を作者名を伏せてランダムに展示する方法をとった。

 イルボンさんは「作品に匿名性を持たせたことで、時空を超えた作家の共鳴を感じてもらえたら」と話している。

 開廊は午後2時から8時。火曜定休。問い合わせはヨルチャ(電)090・3673・0337。

最終更新:5/18(木) 7:55

産経新聞