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ハリス司令官講演要旨

産経新聞 5/18(木) 7:55配信

 米国は日本の防衛に絶対的に関与している。尖閣諸島(沖縄県石垣市)は、日本の施政下にある。尖閣は日米安全保障条約第5条の適用下にあることを、私は何度も強調している。北海道を守るのと同じように、われわれは尖閣を守る義務を負っている。

 誰も米国の決意を疑うべきではない。5万人以上の陸海軍、海兵隊が日本の防衛にあたっている。

 北朝鮮は14日に再び弾道ミサイルを発射した。北朝鮮の危険な行為は朝鮮半島だけではなく、日本、中国、ロシア、繰り返し言うがロシア、そして米国、全世界にとっても脅威だ。

 北朝鮮に、より強い制裁をかけなければならない。北朝鮮は中国にとってもお荷物だ。トランプ米大統領とティラーソン国務長官は北朝鮮に圧力をかけるよう中国に働きかけている。

 激しやすい金正恩(キム・ジョンウン)=朝鮮労働党委員長=のような人間の手に核弾頭と弾道ミサイル技術を持たせるのは大惨事のレシピとなる。金正恩は失敗を恐れていない。失敗を重ねるごとに一歩ずつ核弾頭を積んだミサイルを世界中どこでも飛ばすことができる事態に近づいている。緊急性をもって問題に対処しなければならない。

 安全保障に責任ある形で貢献する国は努力を続け北朝鮮に対する制裁をさらに強化することが大事だ。そして金正恩に、核兵器を開発しても弾道ミサイル技術を強化しても意味がないことを認識させる必要がある。北朝鮮を正気に戻す、目を覚まさせることが大事だ。これはひざまずかせることが目的ではない。

 (トランプ政権発足以降、中止と伝えられている)南シナ海における米軍の「航行の自由作戦」に関しては、手の内を明かしたくない。ただ、国際法が許す限り作戦行動を取っていく必要がある。航行の自由作戦はその一部だ。

 米海兵隊は最新鋭ステルス戦闘機F35Bをまず米軍岩国基地(山口県)に配備した。日本防衛への米国の揺るぎない関与の表れだ。最新の装備は全て太平洋に投入されている。

 列島線防衛の新しい方策も検討すべきだ。例えば陸上部隊が海上船舶を防衛することなどだ。米統合軍の能力を高めるため、陸上自衛隊から学びたい。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移転は、日本の主権を守りつつ住宅密集地での運用を減らし、日本と日本国民に多くの土地を返還することができる。

 今後は米軍と自衛隊の装備を含む相互運用性が非常に大事だ。さらに日米韓の間でも相互の能力を高め、北東アジアを防衛できるようにしなければならない。

 15日に陸上自衛隊の航空機が墜落し、隊員が犠牲になった。この事故で思い起こさなければならないのは、若い隊員がわれわれのために日々命をかけてくれていることだ。日本を守るために落とした命であったことをみなさん、覚えておいてほしい。(産経ニュースに講演詳報)

最終更新:5/18(木) 7:55

産経新聞