ここから本文です

<由利高原鉄道>矢島駅売店営む女性 「まつ子の部屋」出版

毎日新聞 5/18(木) 15:31配信

 由利高原鉄道・矢島駅(秋田県由利本荘市)の売店「まつ子の部屋」を営む佐藤まつ子さん(70)が、自身の半生や駅で出会った人々との思い出をつづったエッセー集を出版した。タイトルは「みちのく『小さなえき』まつ子の部屋」。心温まるエピソードが満載で、まつ子さんは「ひとつひとつの出会いが大切な宝物です」と感謝の思いを口にしている。【山本康介】

 同店は地元の名産品や菓子、飲み物などを販売している。だが最大の名物は、2002年から店を営むまつ子さん自身だ。特に、まつ子さんが利用客に積極的に声をかけ、悩みを聞き出す“人生相談”は有名で、全国からファンが訪れる。数年前からはあの「著名人」にちなんで、「リラックスまつ子」と名乗っている。

 書籍はA5判で160ページ。カラー刷りで、写真とイラストが盛りだくさんの内容だ。

 36ページまでは「日薬(ひぐすり)の記」と題した自伝的内容。まつ子さんの夫は31歳のとき、事故で死亡。娘2人を連れて旧矢島町に移住し、会社勤めをして子育てに励んだ。「日薬」とは、出身の青森県大間町で、近所の男性が「(つらいことがあっても)日々の時間が薬になって解決してくれる」と教えてくれたからという。

 後半は、まつ子さんが同鉄道のホームページで09年から続けているブログの一部を紹介。例えば、数年前に会社をリストラされ、気晴らしに同駅にやってきた男性が再訪し、まつ子さんに励ましてもらったお礼を述べるエピソードなどが掲載されている。

 また、矢島地域の紹介や関係者からの寄稿も載せた。

 「自分の人生を形にしたい」と、数年前から出版への思いを抱いていた。このたび周囲からの後押しを受け、年初から急ピッチで執筆し、10日間ほどで書き上げた。また「直筆サイン」も考案し、購入者の本に書き込むサービスも実施している。

 矢島、前郷、羽後本荘の3駅で販売しているほか、同鉄道のウェブ通販でも購入できる。1冊1300円(税込み)。問い合わせは売店「まつ子の部屋」(電話0184・55・4500)。

最終更新:5/18(木) 15:31

毎日新聞