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イラン大統領選 「過去に戻るか、未来に向かうか」

産経新聞 5/18(木) 7:55配信

 □政治評論家 サイード・レイラズ氏に聞く

 19日に行われるイラン大統領選を前に、政治評論家のサイード・レイラズ氏が首都テヘランの郊外で産経新聞のインタビューに応じ、「過去に戻るか、未来に向かうかが決まる極めて重要な選挙だ」などと語った。(テヘラン 佐藤貴生)

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 選挙戦は正式な立候補者6人から辞退者も出ており、実質的には現職の穏健派、ロウハニ師と保守強硬派のライシ前検事総長の一騎打ちになるとみられる。

 レイラズ氏は、「ライシ師が勝利すれば経済に対する国家の支配を強めようとするだろう。外交的にはより孤立化が深まる。文化や社会の傾向が(保守的な)過去のイランに戻るのは確実だ」と述べた。

 一方、ロウハニ師が再選されれば「外国に対してよりオープンになり、経済政策もリベラルになって市場経済に近づくだろう」とみる。学生などの若年層や女性が支持層とされる。

 レイラズ氏は「ロウハニ師はみなが批判できるが、ライシ師になれば誰も批判はできない。みな(そういう状態は)我慢できないだろう」と話した。

 欧米など6カ国との核合意については、「ハメネイ師の意思で結ばれたもので、どちらが大統領になってもタッチできない。どちらが当選しても、イラン側の方針はそう変わらないだろう」との見方を示した。

 イランのイスラム革命(1979年)を主導したホメイニ師に続き、89年に2代目の最高指導者となったハメネイ師は77歳。3代目の最高指導者人事が注目を集めている。

 レイラズ氏は、この問題は国内で大きな影響力を持つ保守的な軍事組織、革命防衛隊を抜きに語れないとした上で、「この組織に強大な権限を持たせたのは2代目のハメネイ師だが、誰になっても3代目の最高指導者の政治的な方向性は革命防衛隊が作ることになる」と話した。穏健派の重鎮で今年1月に死去したラフサンジャニ師が生前、「3代目が心配だ」と話していたことも明かした。

最終更新:5/18(木) 8:18

産経新聞