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自民、TPP11の検討開始 年内大筋合意へ政府後押し

産経新聞 5/18(木) 7:55配信

 ■農家打撃懸念 米国抜きに反発も

 自民党は17日、米国離脱後の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)発効に向け、TPP総合対策実行本部(本部長・茂木敏充政調会長)で検討を始めた。残る11カ国(TPP11)で年内にも大筋合意を目指す政府の交渉を後押しする。ただ、党内では農家に配慮して、米国の参加を前提に受け入れた農産物の市場開放を見直すべきだとの声も上がっており、国内の理解醸成は一筋縄ではいかない。

 「11カ国が結束して、TPPで合意した高いレベルの貿易ルールの早期実現を図るため、政府は各国との議論を主導してほしい」

 茂木氏は会合の最後にこう述べ、政府と足並みをそろえてTPP11の交渉を支援する考えを強調した。

 中国がアジア太平洋地域で覇権主義的な傾向を強める中、TPPで合意した自由で公正な貿易ルールを地域の標準として存続させなければならないとの危機感は強い。この日の会合では出席者から「11カ国で早期に枠組みを作らないとTPPは崩壊する」と交渉加速を求める声が上がった。

 一方、TPPで日本が受け入れた乳製品の輸入枠や、牛肉などの緊急輸入制限(セーフガード)の発動条件をめぐり、慎重な対応を求める意見も相次いだ。

 米国の参加を前提に設けた枠を11カ国でも適用すれば、トランプ米政権が求める日米の通商交渉で同様の対応を迫られた際、打撃がその分大きくなるからだ。出席者の一人は「TPP11でどんな影響があるのか、精度の高い分析が必要だ」と慎重姿勢を強める。

 政府は21日にベトナムで開くTPP11の閣僚会合で、発効に向けた機運を維持するため、11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議までに一定の結論を得るよう呼びかける。また、議論が紛糾しないよう、協定文の変更は最小限に抑えたい考えだ。

 しかし、この日は農林水産省幹部が「(米国の参加を前提にした項目は)一定の調整が必要になる。米国の出方も見ながら慎重に対応したい」と述べるなど、政府内も一枚岩とはいえない。

 TPP11では、米国への輸出増加を期待して外資規制の緩和に合意したベトナムやマレーシアなどから、既に米国抜きの発効に慎重な声が上がっている。政府は“内憂外患”で早期妥結を目指す難しい交渉を強いられており、年末に向けて日本を含む各国が国内の反対派を説得できるかどうかが焦点になりそうだ。

最終更新:5/18(木) 8:28

産経新聞