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<イラン大統領選>経済を最大争点に一騎打ち 19日投票

毎日新聞 5/18(木) 18:40配信

 【テヘラン篠田航一】任期満了に伴うイラン大統領選は19日に投票される。欧米などとの間で、核開発を制限する代わりに経済制裁を解除する「核合意」を実現した保守穏健派のハッサン・ロウハニ大統領(68)と、反米を掲げる保守強硬派のエブラヒム・ライシ前検事総長(56)の事実上の一騎打ちとなる。

 最大の争点は経済だ。2016年1月の制裁解除後、経済成長率は伸び、原油輸出も急増した。核関連以外の制裁は継続されていることから、ロウハニ師は「今後すべての制裁解除に全力を挙げる」と述べ、対外融和路線を継続する構えだ。

 ただ、失業率は約12%と高く、特に若年層は2割超に上る。ライシ師は「経済は好転していない」と現政権を批判し、低所得者層への支援を重視。「毎年100万人の雇用を確保する」と訴え、国防力強化も公約に掲げる。

 投票日直前の17日には米国がイランへの追加制裁を発表し、トランプ米大統領は19日からの初の外遊でイランと敵対するサウジアラビアを訪問する。イランの有権者の間で反米意識が高まれば、対米強硬派のライシ師が票を伸ばす可能性もある。

 選挙戦の過熱に伴い、当局も神経をとがらせる。タスニム通信によると、ファズリ内相は17日、当落について不正確な予測を流した人物を「訴追する」と警告。各種世論調査の数字が話題となる中、「発表されている世論調査の95%はでっち上げ」と民間調査機関などを批判した。

 一方でタスニム通信は選挙戦への関心の高さを強調し、当局者の話として前回13年の大統領選時より3割以上多い252人の外国報道機関の記者に取材ビザが発給されたと伝えた。29カ国に上り、北朝鮮や米国の記者も含まれるという。

 18歳以上の当日有権者数は約5640万人。開票が順調に進めば20日にも大勢が判明する見通し。投票総数の過半数を獲得する候補がいない場合、上位2人による決選投票が26日に実施される。

 選挙戦にはロウハニ師、ライシ師のほか、ハシェミタバ元副大統領とミルザリム元大統領顧問の2人も立候補している。

最終更新:5/18(木) 18:40

毎日新聞