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<前橋市>肉の消費額が全国最小 その訳とは

毎日新聞 5/18(木) 19:29配信

 前橋市民の肉の消費額は全国で一番少ない--。総務省の家計調査で、こんな意外な事実が分かった。名物「鳥めし弁当」、「上州和牛」を使ったすき焼き、県都・前橋が標ぼうする「TONTON(豚肉)のまち」--。さぞかし肉好きと思いきや、なぜ?

 調査は2014~16年、全国47の都道府県庁所在地と政令市5市で、2人以上で暮らす約9000世帯を対象に実施した。

 その結果、前橋市は肉類の支出金額が全国で最下位だった。中でも1世帯あたりの牛肉の支出金額は1万261円で、全国1位の京都(3万7384円)の3分の1以下。

 群馬は全国有数の畜産県で、農林水産省の16年の調査によると、豚の飼育頭数は約63万頭で全国4位、肉用牛は約6万頭で10位。

 県は肉類の消費拡大に向け、PRにも力を入れている。14年には「すき焼き応援県」を宣言。「すき焼き弁当」の見た目や味を競うコンテストや、名店を掲載した「すき焼きMAP」の作製など上州和牛のブランド力アップを図ってきた。

 しかし、15年の県民調査では、すき焼きを食べるのは「年間0~2回」と答えた人が3分の2を占めた。

 なぜこんなに肉消費が低迷しているのか。県の担当者は「小麦を使った粉食文化が伝統的に根付いているからではないか」と推測する。

 一方、街ではこんな声も。「もちろん肉を全く食べないわけではないけど、よく食べるのは野菜。群馬の野菜は新鮮だから」(前橋市、50代主婦)

 実は「草食」傾向は別のデータにも表れている。厚生労働省国民健康栄養調査(12年)によると、県民の1日あたりの野菜摂取量は男性が320グラムで全国10位、女性が306グラムで6位といずれも上位。菜食中心の前橋市民の食卓に肉が食い込む余地はあるのか--。【杉直樹】

最終更新:5/18(木) 19:42

毎日新聞