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<衆院憲法審>改憲項目に「地方分権」 自・民・維が言及

毎日新聞 5/18(木) 21:20配信

 ◇「国と地方のあり方」をテーマに各党の自由討議

 衆院憲法審査会(森英介会長)は18日、「国と地方のあり方」をテーマに各党の自由討議を行った。自民、民進、日本維新の会の3党は、地方分権を進めるための憲法改正の必要性に言及。一方、公明党は地方自治に関しては改憲に慎重な姿勢を示し、共産、社民両党は改憲に反対する考えを示した。

 審査会は、安倍晋三首相の「改正憲法の2020年施行を目指す」との発言などで中断したため、4月20日以来の開催となった。18日は、地方自治体の組織や運営について「地方自治の本旨に基づいて法律で定める」と記した憲法92条の是非を中心に、各会派が意見を交わした。

 自民党の上川陽子氏は、「民主主義を国だけでなく、地方レベルでも実現することが国民の自由を保障する」と主張。そのうえで92条の「地方自治の本旨」の明確化に向け、「地方自治が住民意思に基づくという『住民自治』と、国から独立した自治体が自らの意思で自治を担う『団体自治』について明記すべきだ」と提案した。

 民進党の中川正春氏は「中央集権を地方分権に切り替える必要がある」と訴え、「地方分権の精神を明示化するため、憲法の加筆修正を視野に入れるべきだ」と指摘した。

 維新の足立康史氏も「住民自治と団体自治の明文化」を求めたうえで、改めて都道府県を統合する「道州制」の導入を訴えた。

 一方、地方分権を進めた場合の条例制定の権限を巡っては違いが浮かび上がった。

 自民は「『法律の範囲内』とする現行の枠組みを維持しつつ、国会の立法のあり方を改善する」と述べ、おおむね現状通りとするのが望ましいと主張した。これに対し、民進は「条例の(法律への)上乗せを大幅に認め、地方の自主性を引き出す」ことを提案。住民が直接選挙で議員と首長を選ぶ「二元代表制」に関し、国会の議決で首相を選出するように、地方でも議会が首長を選ぶ制度も選択肢に加えるべきだとも提案した。維新は「道州制では、法律に優位した条例を制定できる」と説明した。

 公明党は、地方自治に関しては改憲に慎重な立場。同党の遠山清彦氏は、地方自治法に「国と地方の役割分担はすでに規定されている」と指摘。改憲については「さらなる検討を要する」と述べるにとどめた。共産、社民両党は「現行憲法で初めて9条(平和主義)と地方自治が盛り込まれた」などと評価し、憲法改正の必要はないとした。【小山由宇、小田中大】

最終更新:5/18(木) 21:20

毎日新聞