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【U20】久保FKは回転よりスピード…俊輔級になれる!

スポーツ報知 5/19(金) 6:05配信

 U―20日本代表は18日、韓国・水原市内で約1時間半の練習を行った。スポーツ報知では日に日に存在感を増すFW久保建英(15)=F東京U―18=の武器の一つであるFKに注目。キックのスピードや回転数などサッカー科学、技術を研究する筑波大・浅井武教授(60)の協力の下で徹底解剖した。

 今回の研究材料にしたのは、久保が今年蹴った3本の直接FKと、昨年8月3日のクラブユース準決勝・川崎U―18戦で決めた4本。浅井教授が傾向と特徴を分析した。

 「久保選手のカーブ系のシュートの特徴は、回転数がそれほど多くなく(1秒間に平均4~5回転程度)、ボールスピード重視の傾向にあります。数字を見てもなかなか速いと言えます」

 久保のボールスピードは平均秒速24メートル前後。トップチーム・デビューを飾った5月3日のルヴァン杯・札幌戦のFKでは秒速25・38メートル。時速に換算すると約93・1キロになる。元日本代表MF遠藤保仁(G大阪)の平均は時速86・4~88・2キロ。遠藤は回転数も多く多彩なキックができるため参考程度ではあるが、ボールスピードでは上回っていることになる。

 久保と同じ左利きでFKの第一人者、元日本代表MF中村俊輔(磐田)はコントロール重視の場合でも時速約99キロに到達。回転数も久保の4~5回転に対し7・5回転前後と多い。

 「トッププロの中村選手と比較するとボールスピード、回転数ともに小さい傾向です。ボールスピードが速い分、壁を越えて落とすために縦回転も加わっています」

 だが久保はまだ15歳。近年はFKの名手と言われる選手が少なくなってきているが、一流のキッカーになれる可能性はあるのか。

 「もちろんです。ゴールのためには回転よりスピードが大切で、今ぐらいの回転数でも精度が高ければ十分(ゴールに)入ります。さらに体にパワーがついてくると、もっと速くて回転のかかったボールが蹴れると思います。日本人のサイズやフィジカルは大きくなっているといっても、世界と比べればまだまだ小さい。その点、FKは日本人のキメ細かい技術を出すチャンス。世界で勝つには、FKのプロフェッショナルを育てることが必要だと思います」

 ◆浅井 武(あさい・たけし)1956年9月12日、名古屋市生まれ。60歳。筑波大、同大学院卒。学生時代は体育会サッカー部でDFとしてプレー。筑波大体育系教授工学博士。スポーツ科学、技術領域において国際研究プロジェクトやスポーツ企業との共同研究など多岐にわたる活動を行う。著書に「サッカー ファンタジスタの科学(光文社新書)」など多数。

最終更新:5/19(金) 6:05

スポーツ報知