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次は「加計学園」。安倍一強で跋扈する“ヒラメ官僚”

ホウドウキョク 5/18(木) 12:26配信

またも『忖度』疑惑、である。

安倍総理の知人が理事長を務める学校法人「加計学園」。

この学校法人が特区に獣医学部を新設する計画について、官僚たちが「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向」などとして許認可を急いだ疑惑が浮上した。

森友学園問題では財務省が総理夫人の立場を忖度、今回の加計学園では文科省が総理の意向を忖度、である。

日本はいつから官邸の意向を忖度するヒラメ官僚が跋扈するようになったのか?

「官邸がこう言っている」「官邸の意向」

「安倍一強」と言われるようになって、安倍政権では官邸主導の傾向が強くなり、霞が関界隈では、「官邸がこう言っている」「官邸の意向」という言葉がよく聞かれるようになった。
選挙で選ばれた政治家が、官僚から政策決定のプロセスを取り戻す動きは、小泉内閣以降大きな流れとなり、「脱官僚」「政治主導」を掲げた民主党政権下で一気に加速した。

しかし、民主党政権では、官僚に対するグリップが効かず、官僚がサボタージュに走るなど、「政治主導」がうまく機能したとは言えない。 そして次に生まれた第二次安倍政権では、官僚に対し「人事権」を行使して政策実現をすすめる動きが強まった。
安倍政権は、アベノミクスの大きな柱である大規模緩和を加速するため、日銀総裁にリフレ派の財務省出身黒田氏を登用した。
また、安保法制の成立に向けて、内閣法制局長官に、従来の慣例を破って、集団的自衛権の行使に積極的な外務省出身の小松氏を選んだ。

官僚幹部の人事権を官邸が掌握

そして、2014年には内閣人事局を設立し、官僚幹部の人事権を官邸が握った。

内閣人事局では、官房長官の下、霞が関の幹部クラスを評価し、官邸と各大臣で協議して人事を決める。
政治が政策実現を効率的に進めるためには、官僚の適材適所な配置が必須だ。
つまり、抵抗する官僚や適材適所でない官僚をポストから外し、他の者を据える安倍内閣の官僚人事は、まさに政治主導のキモと言える。

これらの動きに、出世こそが本懐の官僚は震え上がった。
自らの今後の処遇を左右する官邸の言葉に一喜一憂し、森友や加計学園の問題では、官邸の意向を忖度し、官邸の意向を優先する者まで現れたことが指摘されている。

官僚が、民より一部政治家の利益を優先

こうなると官僚の中立性は失われ、法の下民に仕えるべき官僚が、民より一部政治家の利益を優先するおそれも出てきた。
官僚支配から脱却し政治主導をすすめるあまり、権力が官邸に集中し、官僚が官邸に支配される。

一方で民主党政権の轍を再び踏むことは許されない。

内閣人事局は、イギリスを模した組織と言われている。
しかしイギリスでは、官僚幹部の人事の際には第三者機関が候補者を選出し、首相が承認するなど、官僚の中立性を保つ努力がされている。

政治主導を進める一方で、いかに官僚の中立性を担保するのか?
森友や加計学園の問題が浮上する中、安倍政権にはそのバランス感覚が問われている。

最終更新:5/18(木) 12:26

ホウドウキョク