ここから本文です

「勤務中仮眠も労働」 警備会社に賃金支払い命令 千葉地裁

5/18(木) 12:16配信

千葉日報オンライン

 深夜勤務中の仮眠時間が残業代として支払われないのは不当などとして、イオングループの警備会社「イオンディライトセキュリティ」(大阪市)の社員、中村孝さん(52)=千葉市美浜区=が、同社に未払い賃金と慰謝料など計約700万円を求めた訴訟の判決で、千葉地裁(小浜浩庸裁判長)は17日、中村さんの請求を一部認め、同社に未払い賃金ほぼ全額と、その付加金計約180万円の支払いを命じた。

 判決で小浜裁判長は「不活動時間にあっても、労働からの解放が保障されていない場合には労基法上の労働時間に当たる」と判示。一方、中村さんが「経済的、精神的苦痛を与えるために行われた」と慰謝料を請求した事務業務への異動は「係争額が増大し、紛争が拡大する事態を防ぐため、業務上の必要性があった」として退けた。

 閉廷後、県庁で会見した中村さんは「主張する労働時間を認める公正な判決をいただいた。警備業界の就労環境の向上につなげてほしい」と評価した一方で、慰謝料については「ひどいパワハラに遭ったことが認められなかった。非常に悔しい」とした。

 訴状などによると、中村さんは2011年9月に同社に中途入社し、警備員として勤務。15年5月に深夜勤務中の仮眠時間における残業代を請求したが、同社は拒否したという。また、同年6月に異動したところ、残業手当と夜勤手当がなくなり、生活保護未満の生活水準を余儀なくされ、甚大な精神的苦痛を被ったとして慰謝料を請求していた。

 同社は「判決文が手元に届いていないので、判決文が届き次第、内容を精査して当社として必要に応じて対処していく」とコメントした。

Yahoo!ニュースからのお知らせ