ここから本文です

「十和田むらさき」工芸品に活用 三農高生が紫根染め体験

デーリー東北新聞社 5/18(木) 10:44配信

 十和田市の青森県立三本木農業高(高谷正校長)生活科学科の生活園芸研究室に所属する3年生が12日、市内で栽培されている「十和田むらさき」(和名・ムラサキ)の根を使った紫根染めを体験した。地元で生産と普及に取り組む十和田むらさき保存研究会の指導を受け、絹などの生地を天然色素でしか出せない深みのある青紫色に染め上げた。今後は課題研究の中で、伝統工芸品や加工品の素材としての活用にも取り組む。

 生徒たちは昨年、研究会から十和田むらさきの苗の提供を受け、同校の農場で栽培。秋に収穫後、その根を乾燥させたものをエタノールに漬け、染液を作った。

 この日は生徒7人が参加。研究会の石橋恵美子会長(62)らから教わりながら絹のスカーフや綿の刺しゅう糸、和紙などを染液と化学薬品の媒染液に交互に浸し、水洗い、乾燥させて味わいのある色に仕上げた。

 染めた生地を活用し今後、市の伝統工芸品「きみがらスリッパ」や、菱(ひし)刺し、和紙の加工品などを制作する計画だ。

 同科は本年度末で閉科する予定で、最後の卒業生となる3年生が完成させた作品は、閉科式でも披露される。

 3年の工藤萌衣(もえ)さん(18)は「自分たちが育てたムラサキが地元の工芸品に生かされれば、最後の思い出になる」、北上朝絵さん(17)は「教わった方法で染めると、こんなに上品な色になるんだと驚いた」と話していた。

 石橋代表は「学科がなくなっても、生徒たちによる紫根染めの成果は校内に残る。若い世代に興味を持ってもらえるとうれしい」と期待を込めた。

デーリー東北新聞社

最終更新:5/18(木) 11:07

デーリー東北新聞社